◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
  トピックⅠ 高齢労働者の社会保険 ③
        定年再雇用で賃金が下がった時に受けられる給付
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


60歳以後の定年再雇用の従業員は
賃金が下がることがあります。


そのような場合には、
前号でご紹介した『在職老齢年金』の他に、
雇用保険から
『高年齢雇用継続基本給付金』が支給され、
賃金の低下分の一部を補てんしてくれます。


つまり、

再雇用後の収入額
=[賃金] + [在職老齢年金] + [高年齢雇用継続基本給付金]
となります。


今号では、60歳以後に賃金が低下した場合に
働きながら受けることのできる
「高年齢雇用継続基本給付金」について
ご紹介しましょう。



■対象者(支給条件)


雇用保険の加入期間が5年以上ある
60歳以上65歳未満の方で、
60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、
75%未満に低下した状態で
働き続ける場合に支給されます。



■支給対象期間

60歳に達した月から65歳に達する月まで


■支給額

60歳以上65歳未満の各月の賃金が、


(1)60歳時点の賃金の61%以下に低下→各月の賃金×15%


(2)61%超75%未満に低下→その低下率に応じて、各月の賃金の15%相当額未満の額


※但し、各月の賃金が340,761円を超える場合は支給されません。


《例》60歳時点の賃金が月額30万円で、
60歳以後の各月の賃金が18万円に低下した場合


賃金の低下は
18万円÷30万円=60%

高年齢雇用継続基本給付金の支給額
18万円×15%=2万7000円



■年金との調整


高年齢雇用継続基本給付金が支給されると、
年金は
前号で紹介した在職老齢年金の仕組みに加えて
更に減額されます。


年金の減額率は
高年齢雇用継続基本給付金の額により変動し、
最高で60歳以後の標準報酬月額の6%です。


《例》60歳までの賃金 40万円
   60歳以後の賃金 20万円
   在職老齢年金額 6万円 の場合


賃金の低下は
20万円÷40万円=50%

高年齢雇用継続基本給付金の支給額
20万円×15%=3万円

在職老齢年金との調整は6%となります。
よって、
標準報酬月額20万円×6%=1万2,000円
が差し引かれ、

在職老齢年金の受給額は
6万円‐1万2,000円=4万8,000円  となります。


つまり、この方の総収入額は、
[賃金]20万円
+[在職老齢年金]4万8,000円
+[高年齢雇用継続基本給付金]3万円27万8,000円となります。


-----------------------------------------------------

高年齢雇用継続給付について詳細はこちらから
https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/kourei_kyufu.pdf#search=%27%E9%AB%98%E5%B9%B4%E9%BD%A2%E9%9B%87%E7%94%A8%E7%B6%99%E7%B6%9A%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E7%B5%A6%E4%BB%98%E9%87%91%27

-----------------------------------------------------