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   トピックⅠ 仕事中にケガをしたら ②
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前号に引き続き、
労災保険の業務災害について確認してみましょう。


業務災害とは、業務=仕事を行なっていたことが原因で
被った負傷・疾病・死亡をさします。
したがって、
「業務」に該当しているのかどうかがポイントとなります。

では、どのようなものが業務災害と認められるのでしょうか。



■業務災害に該当するケース


業務災害に該当するかどうかは、
原則、

・業務遂行性の有無
・業務起因性の有無

によって判断されます。


①業務遂行性とは

労働者が事業主の支配下(=管理下又は指揮命令下)
にいたか否かで判断されます。


②業務起因性とは
負傷・疾病・死亡と業務の間に
一定の因果関係が有ったか否かで判断されます。



《例1:休憩時間中の事故》

業務に従事していないので、
基本的に「業務災害」に当たりません。
しかし、休憩時間中であっても、
事業所の施設・設備の管理状況に問題があって発生した
災害については「業務災害」に該当することがあります。


《例2:出張中の事故》

業務命令による出張(移動)中の事故は、
当然業務遂行性、業務起因性有りと判断されて
業務災害が認められます。

出張先での業務遂行中だけでなく、
業務遂行先への移動時間、待機期間(ホテル滞在中等)
に発生した災害は「業務災害」になります。


※但し、私的に外食、飲み屋等に行っている時間
及びそれらの店と滞在先への往復時間については、
認められません。


《例3:就業時間中の生理的行為等》
就業時間中の用便、
飲水、風に飛ばされた帽子をとっさに拾う行為は
「業務に付随する行為」として取り扱われて、
業務遂行性があると認められます。

したがって、
就業時間中にトイレへ行く途中に
階段を踏み外してケガをしたというような場合は
「業務災害」になります。



■第三者によって加害行為を加えられて
被災した場合の取り扱い(第三者行為災害)


『仕事で道路を通行中に建設現場から
飛来した物に当たり負傷した』といったように、
第三者による不法行為等により
労働者が業務災害(通勤災害も同じ)を
被った場合の労災保険の給付では、
通常の労災保険の給付とは異なる
一定の手続きや支給調整が行われます。(労災保険法 第12条の4)


第三者による行為が原因で
労災保険の給付を受けようとする場合には、
療養・休業等の労災保険の給付に係る請求書のほかに、
「第三者行為災害届」も提出が必要です。


被災労働者は第三者に対し
損害賠償請求権を取得すると同時に、
労災保険に対しても給付請求権を取得することとなります。

しかし、同一の事由について両方から
重複して損害のてん補を受けることは
不合理であるため、
労災保険法で調整を行うことが定められています。


先に労災保険から給付を行った場合は、
給付の価格の限度で
被災労働者等の有する損害賠償請求権を
政府が取得します。
これにより政府は労災給付相当額を第三者に請求します。


逆に、先に第三者から損害賠償を受けている場合は、
政府は労災保険の給付額から
その額を差し引いて支給することになります。


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「労災保険給付の概要」
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/040325-12.html

「第三者行為災害のしおり」
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/040324-10.html


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