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トピックⅠ 従業員を心の病から守る
        会社のメンタルヘルスケアの取り組み ③
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引き続き、メンタルヘルスケアへの取組みについて
取り上げていきましょう。
今号では、
心の病の予防に取り組んできたにも関わらず、
心の病を発症して休職に至ってしまった従業員への
対応について考えてみましょう。



■休職制度


何らかの理由により就業ができなくなった場合に、
就業規則等に基づき職場に在籍したまま
一定期間労働義務を免除する制度です。
(通常数ヶ月~1年間位)


心身の病の為に働くことができない場合、
病気療養する一定期間、
休職を認める(もしくは会社から命じる)というものです。


労働基準法等で定めのない任意の制度なので、
休職制度の有無、手続きの方法、期間などは
会社によって様々です。


トラブル防止のため、
休職の手続き・期間、休職中の給与・賞与・昇給・退職金の算定
等 就業規則でしっかりと定めておかなければなりません。


■心の病で休職中の従業員への対応


休職中の従業員に対するフォローや職場復帰支援においては、
「心の病」特有の注意点があります。


①休職に入る前に
会社の休職制度・職場復帰制度に関して十分に情報提供をする。


・休職期間
・復職を願い出る際の手続き
・休職期間満了時に復職できない場合の取り扱い(退職となるのか)
・休業期間中の本人との連絡窓口や方法
・傷病手当金の申請方法
・休職中の健康保険料・厚生年金保険料の取り扱い



②復職に向けて会社・従業員本人・主治医の連携を意識すること


『順調な復職』という目標を実現するためには、
主治医との連携がとても有用になります。
主治医には復職判断前に
職場の情報(業務内容、責任、会社の復職基準)を
伝えておきたいものです。
ただし、ご本人の同意が前提となります。

トピックⅡQ&Aもご参照ください。



③復職可の判断が出たら、
通勤及び就業が毎日できるよう生活リズムを整えてもらう。
場合によっては試し出勤期間を設ける。




■休職中の収入(傷病手当金) 


従業員が心の病で仕事を休み、
その間給与がない場合、
従業員が健康保険加入に加入していれば
傷病手当金を受給できます。


※心の病が業務上疾病である場合は、
労災保険の給付を受けられることもあります。


(1)傷病手当金の受給要件


①業務外の事由による病気やけがの療養であること
②療養のため仕事に就くことができないこと
医師の証明が必要となります。
③連続3日の休業(待機期間という)後の4日目以降も休業していること
待機期間には有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれ、
給与の支払いがあったかどうかは関係ありません


◎待機3日の考え方◎

[ⅰ]
①    ① ②   ① ②   ①
休 出 休 休 出 出 休 休 出 休・・・・
→ 連続した休業日が2日しかないので
待機3日間が完成せず、傷病手当金が受給できない


[ⅱ]
① ② ③   ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨
休 休 休 出 休 休 休 休 休 休・・・・
→ 傷病手当金が受給できる


[ⅲ]
① ②   ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦
休 休 出 休 休 休 休 休 休 休・・・・
→ 傷病手当金が受給できる 


④休業した日に給与の支払いがないこと
給与の支払いがあっても、
傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額が支給されます。


(2)傷病手当金の金額

標準報酬日額(1日当たりの給与)×2/3×休業日数


【例:給与(標準報酬月額)が30万円の場合】

1日につき10,000円×3分の2=6,667円
(50銭未満の端数は切り捨て、
50銭以上1円未満の端数は切り上げ)


給与の支払いがあっても、
傷病手当金の額よりも少ない場合は、
その差額が支給されます。


傷病手当金は非課税の為所得税は発生しませんが、
傷病手当金受給中の期間(つまり休職期間)も
健康保険料・厚生年金保険料は毎月発生します。

免除にはなりませんので注意が必要です。

従業員の休職期間中の
健康保険料・厚生年金保険料の取り扱いについては、
就業規則等であらかじめ決めておきましょう。


(3)傷病手当金の受給期間


支給開始した日から最長1年6ヵ月受給できます。
もし、1年6ヵ月の間に一度仕事に復帰した後
再び同じ病気やケガにより仕事に就けなくなった場合
復帰期間を含めて1年6ヵ月に算入されます。

※注意! 再度 就業できなくなってから1年6ヵ月ではない※



(4)休職期間満了後の傷病手当金の扱い(もし、復職できなかったら。)


復職を目指していたものの、回復が遅れて
残念ながら退職をすることになってしまった場合でも、
一定の要件に該当すれば
退職後も引き続き傷病手当金を受給することができます。


健康保険加入期間が
退職日までに継続して1年以上あり、
現に傷病手当金を受けているか、
受けられる状態にある場合、
退職後も引き続き支給を受けることができます。


退職後は、会社の証明は不要となるので、
医師に証明欄を記入してもらい、
ご本人が直接手続きをすることになります。



■復職後のフォロー


復職後は、労働負荷を段階的にもとへ戻す等の配慮が重要です。
また、定期的な面談等で

再発の兆候がないか様子を確認し、
再発防止に努めなければなりません。


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こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
~心の健康確保と自殺や過労死などの予防~
http://kokoro.mhlw.go.jp/employer/

心の健康問題により休業した労働者の
職場復帰支援の手引き
http://kokoro.mhlw.go.jp/guideline/files/H25_Return.pdf

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