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トピックⅡ ここが知りたい! Q&A
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|Q1 夏が暑いのは自然現象であるし、
|熱中症の予防は従業員自身の
|パーソナルな問題を含みます。
|なぜ会社がこのように率先して
|熱中症予防に配慮しなければならないのでしょうか。


A1. 労働契約法5条にて、
「使用者は、労働契約に伴い、
労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ
労働することができるよう、必要な配慮をする。」
と、会社が従業員に対する安全配慮義務を
明らかにしています。


これは、危険作業や有害物質への対策はもちろん、
暑さ等の自然現象、さらにはメンタルヘルス対策も
含むとされています。


また、労働安全衛生法では、
従業員の健康診断を義務付けています。
従業員の素因・基礎疾病や
発症している疾病の内容と程度に応じて、
個別的に、特定業務の軽減ないし免除措置を講ずるなどして
就労環境を整備すること、
そして、健康管理の面においても
従業員の健康への一定の配慮ないし把握を行なうこと 等の
健康配慮義務があるとされています。


そのため、
会社が安全配慮義務に抵触するとされる場合、
民法の規定である
「不法行為責任」、「使用者責任」、「債務不履行」
を根拠として損害賠償を請求されることがあります。


したがって、
近年夏のように、猛暑が毎日のように続いて
熱中症の危険性が認知されている中で、
日頃より従業員の健康を気にかけ
熱中症予防対策を施すことは、
会社のリスク管理の一つと言えます。




|Q2 仕事中に熱中症を発症した場合、
|労災保険は適用されますか。


A2. 次に述べる2つの認定基準を満たしていれば、
仕事中の熱中症も労災の認定がなされます。
(労基法施行規則第35条 別表1の2 より)



(1)一般的認定要件

①業務上の突発的又はその発生状態を
時間的、場所的に明確にし得る原因が存在すること。

つまり、発症の原因が
仕事をしている時間や場所に関係していることが明確なこと。


②当該原因の性質、強度、これらが身体に作用した部位、
災害発生後発病までの時間的間隔 等から
災害と疾病との間に因果関係が認められること。

つまり、体に及ぼした影響や時間から
その原因と熱中症との間に因果関係があること。


③業務に起因しない他の原因により発病したものでないこと。

つまり、仕事に関係のない他の原因によって
発症したのでないこと。



(2)医学的診断要件


①作業条件及び温湿度条件等の把握
②一般症状の視診(痙攣、意識障害等)及び体温の測定
③作業中に発生した頭蓋内出血、脳貧血、てんかん等 による
意識障害等との鑑別診断


また、夏の屋外労働者の日射病が
業務上疾病に該当するかに関して、
「作業環境、労働時間、作業内容、
本人の身体の状況及び被服の状況
その他作業場の温湿度等の総合的判断により
決定されるべきものである」
との通達があります。(昭26.11.17 基災収第3196号)


熱中症が起こり得る作業環境であったことが確認され、
他の疾病(頭蓋内出血、脳貧血、てんかん 等)ではなく、
熱中症の原因が業務以外に考えられない場合に
業務による熱中症と判断されることになります。


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熱中症は場合によっては
死に至ることもあります。
適切な管理を行いましょう。
ご不明な点は、
二十一世紀総合研究所まで
お問い合わせください!!

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