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経営コンサルタントから、社長様への
“元気、陽気、そして勇気!” のメッセージ
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1.「日本再興戦略」における「雇用制度改革・人材力の強化」問題
経営コンサルタントの高橋秀樹です。
6月12日に発表された安倍政権の「成長戦略」、
これは同14日に「日本再興戦略」として閣議決定されました。
今回の「日本再興戦略」では、
投資減税や規制緩和で企業の設備投資や事業再編、
成長市場への進出を促し、
家計の収入増につなげて日本経済を成長軌道に導くことを狙い、
国内総生産(GDP)成長率を
今後10年間の平均で名目3%、実質2%にし、
1人当たりの国民総所得(GNI)は
10年後に150万円以上増やすなどの
文言や達成するための施策が盛り込まれました
詳しくは、官邸のHPをご覧ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/saikou_jpn.pdf#search='%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%86%8D%E8%88%88%E6%88%A6%E7%95%A5'
そのうち、どの企業にも共通する事項ということで、
私が関心のある、「雇用制度改革・人材力の強化」については、
・20歳から64歳までの就業率を現在の75%から
2020年までに80%とする。
・世界水準の高等教育や失業なき労働移動の実現を進める一方で、
若者・女性・高齢者等の活躍の機会を拡大する。
との目標のもとに、
「公務員における女性の採用・登用の拡大」、
「待機児童解消加速化プランの展開」、
「日本人留学生の倍増」、
「初等中等教育段階からの英語教育」 など
いくつかの施策が盛り込まれています。
2.「雇用制度改革・人材力の強化」への新規施策 「失業なき労働移動の実現」
それらの施策の中では、
「行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換
(失業なき労働移動の実現)」という項目に目がとまりました。
この項目では、
「単に現在の職を維持する政策から、意欲と能力のある人材に、
自分を高める機会を拡大した上で、成長分野の職への移動を支援する政策に
大胆に転換する」とあり、
「労働移動支援助成金(2012年度:2.4 億円)と
雇用調整助成金(2012年度:1,134 億円)の予算規模を2015年度までに
逆転させる」とありますから、
支出目的の変更とはいえ、“労働移動”だけ見れば
今後2年間で500倍近くの予算増大になります。
今回、「失業なき労働移動の実現」という新しい言葉で
成長戦略の一環として「雇用の流動化」の視点が盛り込まれたのは、
特筆すべきことだと思います。
従来から我が国の雇用慣行の“良い点”として
「終身雇用制」が評価され、
今でも、一部の国会議員には「終身雇用を中心とする日本的雇用制度は、
わが国にふさわしい雇用のセーフティネットとして再評価し、
雇用法制はあくまでも長期安定雇用を基本とする。」
などという主張があります。
しかし、実際の労働の現場ではそうではないようで、
「そもそも終身雇用と呼べるような長い勤続年数を経験しているのは、
せいぜい大企業の製造業に勤めている男性従業員だけで、
我が国における“終身雇用制”は幻想」と指摘した
研究結果(総合研究開発機構2009.4)もありましたし、
また、内閣府の経済社会総合研究所の研究グループは、
「年功賃金と終身雇用を企業が維持することが困難になった」とする
研究結果を、今年3月にまとめています。
このレポートでは、
「(我が国の男性常用労働者における調査の結果は)、
近年の高齢化による労働者の年齢構成の変化や成長率の鈍化により、
年功賃金制と終身雇用制がともに維持困難になっていると考えると理解し易い。
同じ企業で働き続けても賃金の上昇が期待できないと感じた若年労働者は、
より良い条件の職に就くべく、現職を離れる選択をするだろう。
一方、中高年の労働者は、転職先を見つけるのが容易ではないため、
賃金の低下を受け入れても現在の職に留まる選択をせざるをえない。」
と指摘をしています。
そして、今年1月から始まった、政府の産業力競争会議(3月15日)では、
民間議員から、
「現状では大企業が人材を抱え込み、“人材の過剰在庫”が顕在化している」、
「経済成長のためには、生産性の低い産業から生産性の高い産業への
労働移動を促進していかなければならない。」、
「人材の流動化が不可欠。より雇用しやすく、かつ、能力はあり
自らの意志で積極的に動く人を後押しする政策を進めるべきである。」
と問題提起がなされていました。
このような実態を踏まえ、今回、
「長期安定雇用」、
「企業の雇用維持努力(平成24年度版厚生労働白書)」とは異なる、
新たな方向性である
「労働移動支援型への政策転換」を政府が打ち出したということは
大きな変化のように思えます。
3.施策の目玉は「労働移動“支援”」だが、その効果は?
しかし、今回の施策の主要内容は、
「労働移動支援助成金の拡充」というインセンティブ付与型のもので、
政府内に別途設けられている「規制改革会議」で検討されている、
「労働条件の変更規制の合理化」、
「労使双方が納得する解雇規制の在り方」などは、
盛り込まれておりません。
“労働移動支援型”という言葉の通り“支援”をするのであって、
“積極的に働きかけてゆくわけではない”というニュアンスに聞こえます。
現実に目を向ければ、
“意欲や能力やあり、労働移動する必要性のある労働者”は、
施策の有無や経営者の意向にかかわらず、
相変わらずどんどん仕事を変えたり転職をしたりするでしょう。
他方、
“意欲や能力は旺盛だが、労働移動する必要性のない労働者”は、
会社に留まって頑張ってゆかれることと思います。
ところが、これら以外に、
“移動をするのに容易でない労働者”がおり、
これらは、中高年に限らず、実は、
“移動するに値する意欲も能力もない労働者”と、いえなくもありません。
この存在が、経営上の問題となっている会社は
少なからずあるようです。
この“ぶら下がり労働者”は、「助成金制度」だけでは、
労働移動への動機は生まれないし、実際の労働移動も
実現しないと思います。
「チャレンジしてみたけれどもだめだった」ならまだしも、
助成金制度は一瞥するだけで、「労働移動なんて考えるのも、めんどうくさい。
今の会社にしがみついていればそれでいい」と考える人が
ほとんどではないでしょうか。
となれば、経営者は、その本人を他の道に送り出したくても、
相変わらず、本人に決断させる施策の応援もなく、
結局、会社にはしがみつく“ぶら下がり的な人罪”が
滞留してしまうことになるような気がします。
先の経済社会総合研究所の研究レポートでも、
「中高年の労働者は、(略)、賃金の低下を受け入れても
現在の職に留まる選択」とありますが、
一方で、「日本再興戦略」では「最低賃金の引き上げに努める」とありますので、
高額な給与を支払っている会社の場合はいざ知らず、
そうでない会社では、
「しがみついて現在の職にとどまって最低賃金の上昇も享受される」という、
経営者にとってはさらに芳しくない状況が
生まれてしまいそうです。
つまり、「日本再興戦略」で取り上げられている
「雇用の流動化施策=助成制度の拡充=」だけでは、
経営上の問題となっている、労働移動施策が真に必要な
“ぶら下がり社員”問題は解決できず、
会社の活性化はままならないように感じられます。
4.政府に頼らない労働移動、社内の人材を活性化させるために
私は、労働移動の本来の目的は、
本人がキャリアアップを積み重ねることができるということともに、
現在の会社や仕事や人間関係が本人に合わないため、
持てる力が発揮できていない労働者に対して、
積極的なチャレンジで自分の力の発揮できる会社や仕事を
見出していただくことにもあると思っています。
「ああ、これが天職だ!」と思えれば、
どのような人でも力を発揮することができ、
本人、会社、社会全体のどれにとっても生産性の向上が実現することに
つながると思います。
とすれば、経営者の皆様が、
政府の施策に頼りきりになることなく、
会社の活性化・生産性の向上のために、
“ぶら下がり社員”も含む全社員にチャレンジへの意識改革を進めるには
どうしたらよいのでしょうか?
もとより変化を好まないのが人間の性がですから、
チャレンジさせることには相当の努力と工夫が必要です。
(1)対話
まずは、経営者の方々が一人一人の社員に語りかけることが不可欠です。
改革に成功した経営者やリーダーは「対話」に多くの時間を費やしています。
ここまでするかというぐらいに「対話」を積極的に行っています。
「対話」の量は、「時間×回数」で、質は「質問力」がカギだそうです。
その中で、ご自身の思いや考えを、熱意をもって語るとともに、
部下の方に“新しいことにチャレンジすることを是とする”ように
意識づけをされています。
(2)人事異動
そして、社内の新陳代謝を仕組みとして組み込んで行っています。
一つは、「人事異動」を行うという方法があります。
これによって、
“しがみつき”を無理やり排除することができる、
“新たな職場や人間関係で本人の新たな能力の開花が期待できる”、
おまけに、
“新人の抜擢”もできるというプラスの効果も期待できます。
新たな場所で、今までとは違う成果が発揮できれば
本人のやる気もアップすると思います。
スポーツチームでも、
ポジションの変更、控え選手との入れ替え等、
当たり前のように行われていますし、伸びている会社は
人事異動も積極的に行っています。
(3)採用
組織全体としての新陳代謝を活発化するために、
新人・中途に限らず新たに「人を採用」しています。
意欲・能力も高い人が入ってくれば、今までの社員もうかうかしていられません。
危機感をもって働くようになるのではないでしょうか。
特に、意欲・能力も高い新人が入れば、
社内の職員の能力基準のボトムがこの新人レベルになりますから、
ぼんやりしている先輩社員には良い刺激になります。
「採用」をよりよく行うには、いくつかのポイントがありそうです。
一つは、「ご自身の会社を魅力あるものに見せること」が必要です。
魅力の乏しい会社には、期待も持てず、だれも就職したくありません。
期待の持てるようにする必要があります。
そのためには、ご自身の経営理念、事業展望、経営方針等を、
聞いた人、応募者が明るく期待が持てるように
形作る(文章化する)必要があります。
そして、「経営理念等をご自身の口で直接語りかける」ことが必要です。
これで、人を動かします。
さらには、採用の際に「自分の考えに同調した人だけを採用する」としたら、
採用後に価値観のズレで困ることも少なくなるように思います。
さらには、「ぶら下がり社員になるような人を採用しない」ために、
応募者の本質を、
目先の緊急性にせかされたり、
情に流されたりせず、しっかり見抜いてください。
(4)キャリアコンサルティング
キャリアコンサルティングとは、
「労働者自ら職業生活設計を行い、それに即して職業選択や
職業能力開発を効果的に行うことができるよう個別の希望に応じて
実施される相談」とあり、次の様な手順で進められます。
①自己理解、仕事理解、啓発的経験、
②今後の職業生活設計、目標の明確化等に係る意思決定、
③職業選択・求職活動、能力開発等の方策の実行、
④新たな仕事への適応(異動、昇進、転職他)
経営者の方々は、常日頃、社員の方と面談をしていただき、
他の道の方が本人にとって好ましいと合理的に思われる社員に対しては、
「自己理解、本人の希望、本人の意思決定、
新たな仕事へのチャレンジと支援」を進めていただきたいと思います。
これによって、本人も新しい決断ができようとするものです。
5.部下を変えるのは、経営者です
植物は環境変化に順応して自ら適応していきます。
しかし、元来、人はなかなか従来の自分を変えたがりませんが、
変えなければよくないことが起こることが、しばしばあります。
よい方向へ進むためには変わることも必要で、
その人が変わるためには、また変えるためには、
仕事の仲間やお客様やそして経営者の皆さんの力が必要です。
新たな気持ちの経営者が、その人を変える。
新しい上司や仲間が、その人を変える。
新しいお客様が、その人を変える。
新しい仕事が、その人を変える。
新しい場所が、その人を変える。
ぜひ、会社も労働者も新陳代謝をして、新しい成長を遂げたいと思います。
㈱二十一世紀総合研究所は、
皆様の企業の元気・勇気・長期繁栄の経営を、
積極的に支援をさせていただく用意があります。
スタッフ一同、頑張って働かせていただきます。
今まで学ばせていただいたことを、
しっかり、皆様に還元させていただきます。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
(公財)日本生産性本部認定経営コンサルタント/技術士
高橋秀樹
★今日の一言 「経営者の力で、雇用制度改革・人材力の強化と成長戦略の達成を」
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