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トピックⅠ 高年齢者雇用安定法の改正
       継続雇用制度の運用方法が変わります!
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平成24年は労働基準法関連の法律改正が続きました。


前号では障害者雇用促進法の法定雇用率変更について
お知らせしましたが、今号では、


「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」


の改正についてお知らせいたします。


■これまで


「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」
(以下「高年齢者雇用安定法」)は
一部改正法案が平成16年可決、平成18年に施行されました。


現在、定年(65歳未満)の定めをしている会社に対して、
以下のいずれかの措置の実施による、
従業員の65歳までの雇用確保義務が求められています。


 1.定年引き上げ


 2.継続雇用制度(再雇用制度)の導入


 3.定年の定めの廃止 


【継続雇用制度の対象者を限定する仕組み】


 上記2.の「継続雇用制度」については、
 定年を迎えた希望者全員を
 継続雇用することが原則ではありますが、
 労使協定に選定基準を定めた場合には、
 その基準にクリアした方だけを継続雇用できるというものでした。

 (労使協定が不調に終わった場合は就業規則によることも可)


☆★労使協定に定める選定基準 例★☆


 ・再雇用を希望し、意欲のある者
 ・社内技能検定Aレベル以上の者
 ・勤務に支障がない健康状態にある者
 ・勤続○○年以上の者  等


【雇用確保義務年齢】


 ただし、これらをそのまますぐに全ての会社に
 適用することは会社にとって大きな負担があるため、
 段階的に実施年齢引上げの経過措置が設けられていました。


 平成18年4月~平成19年3月
  62歳定年、もしくは62歳までの継続雇用制度の導入


 平成19年4月~平成22年3月
  63歳定年、もしくは63歳までの継続雇用制度の導入


 平成22年4月~平成25年3月
  64歳定年、もしくは64歳までの継続雇用制度の導入


 平成25年4月~
  65歳定年、もしくは65歳までの継続雇用制度の導入


つまり、平成25年4月からは、


 ・定年を65歳以上定年とするか、


 ・65歳まで従業員を雇用する仕組み


を用意しなければなりません。


■改正のポイント


【継続雇用制度の対象者を限定する仕組みの廃止】


 更に、これまでは定年後に従業員を継続雇用する場合、
 労使協定に定めた基準をクリアする方だけを
 雇用すればよかったのですが、
 これが廃止され、
 「希望者全員を継続雇用の対象」としなければならなくなりました。


【経過措置】


 ただし、平成25年3月31日までに
 継続雇用制度の対象者の選定基準を労使協定で定めている場合は、
 以下の範囲において
 これまでの選定基準を適用できます。


 平成25年4月1日~平成28年3月31日 61歳以上


 平成28年4月1日~平成31年3月31日 62歳以上


 平成31年4月1日~平成34年3月31日 63歳以上


 平成34年4月1日~平成37年3月31日 64歳以上


【経過措置の理由~年金受給年齢】


 これは、昭和28年4月2日生まれ以降の男性から
  (=平成25年4月2日以降に60歳を迎える)
 老齢厚生年金の支給開始年齢が
 61歳以降へと引上げられる措置が関係しています。


 高年齢者が少なくとも年金受給が開始されるまで
 収入の空白期間が生じることのないよう
 会社に対し雇用の義務を課したのです。


☆★例えば・・・☆★


 平成28年3月31日までは、


  ・61歳未満の方について
   ⇒希望者全員を継続雇用の対象とする


  ・61歳以上の方について
   ⇒労使協定で定めた基準をクリアした方のみ
    継続雇用の対象とする


     (上記【経過措置】をご参照ください)


つまり、平成25年4月1日以降、
新たに60歳を迎える従業員については、

最初の再雇用契約の際は
希望者全員を再雇用の対象とする必要がありますが、


老齢厚生年金支給開始年齢到達後の
再雇用契約更新時には、
これまでの労使協定で定めた
選定基準が適用できるのです。


☆★例えば・・・☆★


 昭和28年(1953年)4月2日生まれ
 60歳定年制の会社勤務の場合


  ・平成25年(2013年)4月1日 60歳 希望したら再雇用の対象


  ・平成26年(2014年)4月1日 61歳 再雇用更新を希望した場合
                    選定基準をクリアしたら
                    再雇用の対象


【継続雇用制度の対象者を雇用する企業の範囲の拡大】


 定年を迎えた高年齢者の継続雇用先を、

 自社だけでなくグループ内の他の会社(子会社、関連会社)まで
 広げることができるようなります。


 この場合、継続雇用についての事業主間の契約が
 必要です。


【義務違反の企業の公表】


 高年齢者雇用確保措置を実施していない会社に対しては、
 労働局、ハローワークが指導を実施します。


 改善が見られない会社に対しては勧告を行い、
 それでも是正されない場合は会社名を公表する、とされました。


 これまでは勧告止まりでしたから
 取締りが強化されています。



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高年齢者雇用安定法の改正について
下記の厚生労働省のHPもご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koureisha/topics/tp120903-1.html

高年齢者雇用安定法改正の概要
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koureisha/topics/dl/tp0903-gaiyou.pdf

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