昨年、湯河原で開催されたレッドテントに参加して以来、女性性の痛みと、女性が持つ本来のパワーについて色々と探求していました。

 

私自身が10代から長い間、寒気と痛みで冷や汗をかき、顔は青ざめ、食事ができないほどの酷い生理痛に悩んできたこと。母親の更年期が酷く、10年くらい寝込み、うつ症状やノイローゼ状態の母と過ごす思春期が私にとってとても辛い時期だったこと。

 

こうした体験から、私の人生の中には『女性として生きることの痛み』が、大きなテーマとしてずっとありました。

 

まだ更年期は未体験ですが、4年前に突然生理が止まり、2年半の間生理が来たり止まったりのくり返しで体調がものすごく悪くなった時期を経験したので、この痛みや苦しみ、辛い体験を乗り越えた今、あらためて『女性として生きること』について深く探求しています。

 

そこで気になった本を読んでみました。

 

【更年期を通して霊化する女性】

 

著書はホメオパシーの実践、特に女性の健康問題に強く焦点を当てて教育を行っているというメリッサ・アシレムさん。ホメオパシーの実践と研究を長年にわたってされている由井 寅子さんが監訳されています。

 

監訳者まえがきより、以下の太字部分を抜粋します。

 

著書は、更年期というのは、衰退でもなく、病気でもなく、女性が更なる段階に進むための円熟の過程であり、更年期を過ぎた女性は、生殖活動と子育ての役目から解放され、種全体の進化のために貢献できる存在であると説きます。

 

著書がほのめかしているように、女性の生殖能力が停止したとき、クンダリーニエネルギーは脊柱に沿って上昇を始め、もしそのとき脊柱にエネルギーブロックがあるとクンダリーニエネルギーの上昇が遮られ、心身に種々の症状が生じることになるでしょう。そしてそれこそが、更年期障害として知られているさまざまな症状ではないのかと推測しています。

 

このように考えるとき、更年期の種々の症状は、女性が個として進化するために浄化しなければならないエネルギーブロックの存在を暗示するものであり、そのエネルギーブロックを見つけて解消することこそが重要であるということです。

 

このエネルギーブロックは、インナーチャイルドと言っても差し支えないと考えます。インナーチャイルドをクリアするということは、辛い経験を乗り越えるということであり、それは経験を知恵に変換することであると言い換えることもできます。

 

したがってエネルギーブロックの解消過程は、経験を知恵に変換する過程(すなわち、霊化する過程)とも言えるのではないかと考えます。

 

 

生理が止まり、それまで以上に深い部分のインナーチャイルドを癒す流れに入った私。自分でも、『こんなにやるのか!!』とツッコミたくなるほど、深い部分を癒すセラピーや講座をたくさん受けました。

 

そして、今回出逢ったこの本を読んでみて納得。

 

女性が潜在的に持つ創造性やパワーを自由にのびのびと発揮することが社会的に抑圧されてきた時代が長くあったために、『自由に生きたい!自分らしく振る舞いたい!』と望む女性は“こうあるべき”という社会的に課せられた役割という鎧を着せられ、だからこそ女性が進化する過程にある更年期にその葛藤がぶつかり合い、様々な心身の症状としてあらわれているのかもしれないと感じました。

 

私の母は10年もの間更年期の酷い症状に悩まされたため、病院での治療や鍼・按摩治療など様々な方法を試してみたけれど一向に良くなる気配はなく、当時は出口の見えない長い長いトンネルをくぐっているような惨憺たる気持ちだったそうです。

 

結局、治療的なものは何を試してもどうにもならないので『自分自身で何とかしよう』と自立心が芽生え、お散歩をして体力をつけたり無理せずに過ごすようにして、時の経過とともにだんだんと良くなっていったようです。

 

地獄のような10年を過ごした結果、母は『失われた10年を取り戻す!!』と言ってパワー全開で人生を謳歌し始めました。それまでは家族4人(2人の兄は自立してこの頃には家を出ていた)の炊事・洗濯と、右半身不随で認知症になり始めていた義理の母の介護に追われていましたが、義理の母が入居できる老人ホームを探してきて手続きを済ませ、フラワーアレンジメントや詩吟に体操のレッスン、毛糸やビーズで小物を作ったりと自分のしたいことをどんどんしていきました。

 

70歳を過ぎた今も、民謡を始めたり地域のボランティア活動に精を出して毎日元気に過ごしています。(あんなにずっと体調不良で寝込み、精神&情緒不安定だった母は一体なんだったの?って感じですびっくり

 

本の中に、こう書かれていました。以下の太字部分を抜粋します。

 

卵巣というのは、極めて創造性に富んだ臓器であります。これが正しく機能しないとき、私たちの創造力が妨げられてしまいます。その働きを妨げているのは、支配的な親や配偶者かもしれません。女性の創造力に対する社会的偏見が、その働きを妨害しているのかもしれません。

 

私たちの生命エネルギーが遮断され、抑圧され、そして欺かれたとき、それはいったいどこに行くのでしょう?それは病気、うつ、不安、過感受性、そして情緒不安定の原因になっていきます。

 

 

元来、日本舞踊や歌うこと、観劇などが大好きな母。4人の子育てと義母の介護で自由に使えるお金も時間もなく、結婚して専業主婦になってからは“妻として”“母として”“嫁として”生きることが人生の中心となり、我慢続きで自分のしたいことができずにいたことが、彼女の創造性に相当なダメージを与えたのではないかと想像します。

 

更年期に苦しんだ10年間は母にとって辛い時期だったと思うのですが、ここで自分の葛藤と向き合ったおかげで、その後本来の自分自身を取り戻し、自分自身の自由を得るために立ち上がり、今では充実した老後をイキイキと楽しんでいるのかな?とも感じるのです。

 

私自身は、更年期を迎える前に生理が止まる経験をしたおかげで、母との間に感じていた葛藤や過去の傷ついた経験を癒すことができ、このように新たな視点で母の更年期の体験を再び観察し、自分の過去の辛い経験を乗り越え、それらを知恵に変換する過程に入ることができています。

 

私自身も生理痛に悩んだ時期や生理が止まった時の辛い身体症状などで何度も何度も大変な想いをしてきましたが、心身にあらわれる症状というのは、それがあらわれてくれるからこそ解消する必要があるブロックに気づくことができるのだから、その症状を憂うことなく受け入れてケアしてあげればいいのだなぁと再認識しました。(ここまで受け入れるのにも大変な時間とエネルギーを費やしましたが汗

 

この本を読み、女性が抑圧されてきた痛みの歴史の長さにビックリしたので、まだまだ引き続きインナーチャイルドの癒しに取り組んでいく必要性を感じましたが、今からこうして取り組んでいれば、更年期が来ることをそんなに不安がることはないんだな、と思えました。

 

母の酷い更年期症状を間近に見ていた私は、『娘である私もこんなに辛い体験をするんじゃないか』『更年期は怖いもの、辛いもの』という気持ちがものすごく強かったので、こういう風に新しい視点で更年期を認識できてとても良かったですお願い

 

この著書に対してすごいなぁと感動したのが、ホメオパシー専門家としての経験や患者さんの結果を踏まえながら、医療の歴史について、考古学的資料、神話も織り交ぜて自分自身の女性としての視点と体験をまとめていらっしゃるところです。

 

これほどまで深く探求するのに、どれだけの歳月とエネルギーを注いだのだろう?と感嘆しました。隠された歴史が多いものをここまで明らかにするのは、とても骨の折れる作業だったのではないかと思うのです。

 

私は今、深い深い自己探求の真っただ中にいますが、以前は自分を深く理解しようとも、内側で満たされていない想いに気づこうとも、身体を丁寧にケアしようともしていませんでした。ですが、様々な心身の辛い症状や人生経験を経てきて実感するのです。

 

『女性本来の原始的なリズムを取り戻し、純粋なエネルギーのままの自分自身を生きよう』と。

 

この本で読んだ内容のような、深い深い女性の叡智を体験できる、澤田 麻理さんがファシリテーターのレッドテント

 

 

8/1にオンラインで開催が予定されています。

 

私は6月に開催されたオンラインレッドテントに参加したのですが、あらためて自分の源につながることの大切さとパワフルさを実感。そして、麻理さんから溢れ出る愛と安心感のエネルギーに触れるだけでたくさんの涙が流れました。

 

女性にはとてもおすすめのイベントですドキドキ

すごい独特な表紙(笑)

著書の独自の視点から見た女性の歴史を知ることができ、勉強になりました☆