amnesia(仮題) | 春昼閑話

amnesia(仮題)

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わたしは嘘がつけないと
嘘をついた声色に
気が付いたかどうか
それはどうでもいい

恐い事 悲しい事 辛い事
それらを検分し 
棄てにゆくため
冬の突端に出かける事にした

未だ想像でしかない
その場所は
ただ 
古い無声映画のように
ぼろぼろと
風の雑音をたてながら
白と灰色のドレープが
不規則にはためいている

ここは

俯いていても

仰いでみても
きっと
許される世界
誰もが 自分と対面しながら
逃げる事もできるだろう

 (ここまで来ても
  わたしは嘘を?)


見つけるか
棄てるか
忘れるか
試してみる価値は
あるだろう

さあ 冬の突端へ

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今度の連休に旅行が決まった。
寒がりの私が行く先は標高900m