昨日(7月25日)は4ヶ月半ぶりにN響の演奏会がありました。コロナ感染者が激増してきていて、どうなるかと思いましたが、実現出来てほっとしています。
テレビで、他のオーケストラの再開コンサートの模様をやっていましたが、皆さん、ついにこの日がやってきたか、という喜びに包まれているようでした。自分もそんな感動に包まれるのかなあ、今かな?もうすぐかなあ?等と思っていたのですが、特に そのような特別な感情が湧く事もないまま、自粛前と同じように、開演時間に向かって徐々に集中と興奮を高めると、えいや!とステージに出て、音楽よ、皆様の所に届け!とばかりにワーーッ!!と弾いて、再び袖に帰って来ると、同じチェロの仲間に「お疲れ様」の挨拶をしながら楽器を拭いてケースに仕舞い、終わってしまいした。
久しぶりなので、すってんてんに、あがってしまうとかも、ありませんでしたよ。
その後、楽屋で着替えながら、自粛中何やっていたの?みたいな楽しい話しを少しばかりして、笑顔で帰る。このいつもと変わらぬ大事なルーティンも以前のまま。
そして演奏後の高揚感に浸りながら家路に着くわけですが、この時が僕にとって最高の宝の時間なのです。
昨日のように演奏会が終わってホールを出た時、あっ、まだ明るい!というのは特に僕の大好きな状況で、その中を精一杯やったぞという充実感に浸りながら車でゆっくり帰る、この時が本当に幸せを感じるのです。
昨日は、この宝の時間が、実に数ヶ月ぶりだったので、ああ、これこれ!こればかりは現場に戻って来ないと味わえないなあと、終演後だいぶ経ってから、ようやく自粛明けの感慨がじーんと胸に来たのでした。
ところで次回の僕のN響出番は、夏を飛び越え秋の気配漂う9月12日。
長い地中生活から、夏の気配に誘われて穴から出てきて、つかの間の歌を歌うと、また地中へ。
今回の僕は、まるでセミのようでしたよ。
普通の蝉はこれで死んでしまう訳ですが、これから2度目の地中生活を送る人間蝉としては、ただただ秋が来るのをじっと地中で待っていられるほど愚直ではありません。脳みそは人間なのですから、次、地上に出た時の事を考えましょう。
人間も続けて2回人生を送れたら、2度目は色々と改善出来て面白いですかね。
そうだ!次回、秋の夕暮れの「宝の時間」を最高にするために、後悔のない地中生活を送らねば。
そのためには大人な夏休み計画も立てよう!!