楽しみにしていたクラリネット 横川晴児さん、ピアノ 秋場敬浩さんとのトリオのコンサートが、終わりました。

終わってしまって悲しい・・
そう思えるくらい、リハーサルからの日々は幸せでした。
終演後、お客様から、弾きながら演奏家がとても楽しそうだったと、おっしゃって頂けましたが、
まさに、その通りだったのです!横川さんと言えば、僕のN響生活前半期におけるN響の花形スター。
そのような大先輩が、若輩者の僕でも自由な発想で、のびのびと演奏出来るような気配りを、今から思えば目立たぬよう張り巡らして下さったおかげで、とても楽しく演奏出来たのだなあと思います。
では、その秘訣は何だったのでしょう?
最初のうちの数回のリハーサルは、楽器屋さんのスタジオで、時間をかけてじっくりと。
横川さんからは、決して頭ごなしではなく、君のそのやり方は一理あるし、もちろん今のままでも素晴らしいと思うけど、あるいは、こんなのはどうだろう?あっ、僕にも何かあったらどんどん言ってね!というような気配りのあるご提案をして頂き、和気あいあいとリハーサルは進行していったのです。

僕は、今まで、何回もリハーサルをするのがあまり好きではなく、リハーサルは効率良く、そして結局のところ、本番での閃きと個人技がものを言うのだというスタンスでやって来ました。ところが今回で、その考えが変わりました。
リハーサル毎に、効率の良い成果が得られただろうかとギリギリと焦るのではなく、音楽の幸せが失われないように気を配りながら、皆で音楽を触れ合わせ、時に語り合っていく。それが何回か重なる事によって、得難いものが出来ていったのかなあと、今は感じます。もちろん、ミスにも寛容であるのはいけませんが。
横川さんのような境地に達すると、グループとしての基本に睨みをきかせつつも、音楽的な幸せを追求するという事がお出来になるのでしょうね。
今になって、わかります。秋場さんと僕は、その手のひらの上で、すっかり良い気分になって、のびのびと弾いてしまった訳なのでした。
それが、終演後のこの笑顔に表れています!
あと演奏が終わってから、お客様に直接、良かったとおっしゃって頂けたのが、何より嬉しく、次回へのエネルギーとなりました。オンラインの時にはなかった演奏家の最高の『食べ物』です。これを食べると僕はとても元気になり、次の苦労を乗り越える事が出来るのです。
なんだか良い感じで、演奏の循環が回ってきましたよ!!

