今年前半に行った 美術展 はふたつでした
「恐ろしいほど美しい 幕末土佐の天才絵師 絵金」
(あべのハルカス美術館、2023年4月22日~6月18日)
幼少から絵の才能があり、20歳にして土佐藩家老桐間家の
御用絵師となったものの、贋作事件に巻き込まれて城下追放。
叔母を頼って赤岡町(現・香南市)に定住し、頼まれるがまま
に数多くの芝居絵屏風などを描き残した「町絵師・金蔵」は
「絵金」の愛称で親しまれました。
なかは一部撮影OKで…
「船弁慶」 の説明文には…
”あまりの揺れに船酔いしている船頭が… 絵金 らしい。”
とありましたが…
あ~右下にいた~
勇ましい平知盛・義経・弁慶と、ゲロってる船頭にそれを見て面白がってる
怨霊たちの対比がおもしろい~
文楽で観たことがある演目の絵もあって…
左が「孃景清八島日記 (むすめかげきよやしまにっき)」
右が「妹背山婦女庭訓 (いもせやまおんなていきん)」
やっぱりストーリーを知ってるのと知らないのとでは見方もかわります
絵金 は1966年に雑誌「太陽」で特集されたのがきっかけで注目される
ようになり、「必殺シリーズ」でも度々使用されたとか
かなり血みどろのものが多かったんですけど、なんだか懐かしいというか
見覚えがある感じがするのはそのせいかなぁ
高知県外では半世紀ぶりの大規模展だったようで、観れてよかったです
なお、地元赤岡では毎年夏に絵金の芝居絵屏風23点が商店街に並べられる
「土佐赤岡絵金祭り」が開催されており、今年は7月15・16日だそうです
<おまけ>
土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線 の あかおか駅には、やなせたかしさん
デザインの両手に筆を持った 絵金 をモチーフにしたイメージキャラクター
「あかおか えきんさん」がいるそうです。
確か須崎のキャライベントに行ったときに、同じやなせさんのキャラさんから
名刺もらったなぁと探してみたら、ありましたー
あかおか えきんさん 見えにくいけど確かに筆持ってます~
大阪中之島美術館 開館1周年記念特別展「佐伯祐三 自画像としての風景」
(大阪中之島美術館、2023年4月15日~6月25日)
昨年開館した大阪中之島美術館に初めて行ってきました
船で旅をする猫 をモチーフとしたヤノベケンジさん
の彫刻作品「SHIP'S CAT」シリーズのひとつ、
《SHIP'S CAT (Muse)》(2021) がお出迎え
大航海時代、船に乗せられた猫は「SHIP'S CAT」を呼ばれ ネズミから荷物や
船を守り疫病を防いできましたが、江戸時代のこのあたりも蔵屋敷が立ち並んで
多くの船が行き交ったことから置かれることになったようです。
撮り忘れましたが外観は真っ黒い立方体、内部は吹き抜けになっていて近未来的!
でもおしゃれ過ぎて馴染むのに時間かかりそう~
ここでは一部を除いてほとんどが撮影OKでした!
《人形》
気に入って衝動買いした男女対の人形に1ヶ月分の生活費を払った
ため困窮、友人に借金したり日本の親族に送金を頼んだり…
佐伯祐三さん、絵のためにはあとさき考えない人なのね~
でも今回の展覧会でこの絵が一番印象に残りました
《酒場 オー・カーヴ・ブルー》
《扉》
《カフェ・レストラン》
《オプセルヴァトワール附近》と…
《レストラン オテル・デュ・マルシェ》と…
《靴屋》と…
《街角の広告》と《郵便配達夫》(どっちもピンボケでUPできず) は、
平成16年に以前出水美術館があった場所で<大阪市立近代美術館(仮称)
心斎橋展示室>が開催した 佐伯祐三展 でも観たんですよね~
その時買った絵はがき
をずっと見てきたんですけど、今回展覧会で… あれ
絵はがきはどれも黒が強くて暗い感じだったのに、実際観るとそうでもない!
特に《オプセルヴァトワール附近》なんて全然違うんですけどーーー
会場の照明も関係あるかもだけど… 印刷って難しいのねぇ
もう一度改めて本物を観れてよかったです
鑑賞を終え階段で4階に下りてくると…
ここにもなんかいたーーー
お腹のあたりから顔が見えてますけどーーー
下から見上げるとめっちゃ迫力ありました
美術ってよくわからないし全然詳しくないんですけど、観るのは好き
なんですよね~ でも最近めちゃめちゃ高くなりましたよねーーー
前はチケット屋さんで1200円ぐらいだったような気がするんですが、
今は2000円越えの美術展もあったりして… 美術展、厳選しないとなぁ