N美は俺が深くつきあった相手の中でも唯一無二の本格和製Plumperだった。
130キロを超える巨体と普通の日本人が尻込みするようなフェミニンな服装が素晴らしかった。
性格は俺と正反対できっぷの良いラテン気質なのだが、俺のシャイな性格にとても理解があった。
最初は水と油と思われたが、身体を重ねたときの女性としての魅力は格別だった。
デート回数もM子に次ぐナンバー2である。
だが全ては俺が身分を隠していたがゆえの夢物語に過ぎなかった。今にして思えば俺が本当のことを最初に言っていたとしたら彼女との関係は最初から存在しなかった。最後に悲劇が待っていたのだが、それを差し引いても俺は彼女と多くの素晴らしい時間が得られたことを大きな財産だと思っている。だから後悔はしていない。
そもそもの誤算は彼女が俺を真剣な交際相手として意識しだしたことだった。当初彼女はかなりプライドが高そうに見えたしややお水っぽい雰囲気もあったから俺のことなんか相手にしないだろう。だから数回会っていい思いができれば充分くらいに考えていた。だから身分を明かす必要もないだろうと。とにかく外見だけはしゃぶりつきたくなるくらいのマシュマロボディーだったし巨体でありながらそれなりのレベルの女だったから所詮俺のことは最終的には相手にしないだろう、と。だが意外にも彼女は俺のことを気に入り始めた。そうでなければあの巨体にあれだけの思い切った勝負服を着てきてくれるものではない。それだけでも俺なんかにとってはとんでもない贅沢で有難いことだった。その魅力ゆえに俺は徐々に彼女のペースにはまっていくことになる。そこまで彼女と深い関係を結べることに俺も半分有頂天になっていた。それから彼女は俺を自分の親に紹介すべく実家のマンションに招待した。俺はそこで彼女の母親に挨拶しただけでなく亡き父親の祭壇の前で焼香まで上げることになった。身分のことについては多少気にはなっていたものの何とかなるだろうくらいに考えていたしとにかく目の前の喜びのほうが強かった。
S学会の会員でもあった彼女はねえお願いがあるの、私のことを好きなら学会の新聞の購読を1年間でいいからお願いしたいのと甘えた表情で畳み掛けてきた。そこで俺は新聞の送付先として自宅の住所を伝えねばならなかった。それが間違いのきっかけだった。
数ヵ月後、彼女はいつになく硬い表情で俺にこう言った。調べるつもりはなかったんだけど何となくグーグルで貴方の住所を検索してみたの。そしたら。。。そう、そこには俺の名前と一緒にY子や子供たちの名前が書かれた表札がバッチリ映っていたのだ。
結局俺は彼女に示談金100万を払う羽目になった。(それでも半分に値切った額だ)
大人しい女の子ならこんな馬鹿な出費などしないで済んだろう。が、そこは彼女の気の強さが仇となった。
そんなわけで彼女との別れはなんとも後味の悪いものとなってしまった。
ただ繰り返すようだが例えいっときとは言え、最上級Plumperとも言える彼女の本気の愛を味わうことができた蜜月の時間は俺にとってお金で買えないくらいの価値があったこともまぎれもない事実なのだった。

