「先生、『素数』ってなんでしたっけ?」
小学6年生の授業での事。第一回の実力テストに向けて小学5年生の内容を復習していました。
素数!
高校生でも
「何でしたっけ?」
と質問が出てくる筆頭の算数(数学)用語です。
素数とは、教科書では
「1とその数自身しか約数がない数」
と書かれていますが、私はいつも
この説明が分かりづらい!
と感じています。
どの教科書をみても、同じような説明です。
「1とその数のほかに、約数をもたない整数のこと」
Aタイプの生徒さんの場合、この意味が分からなくても問題演習をしていくうちに、どういうことなのか理解していくのですが、どの生徒さんもそうやって出来るわけではないからね。
ちなみに、我が子の教科書では、「素数(PRIME Numbers)」はこのように説明されています。
(訳)「素数は、2つの約数だけを持っています」
こちらの方がシンプルで分かりやすい
「5」の約数は、「1と5」の2つだけしかないので、5は素数。
「15」の約数は、「1と3と5」の3つになるので、15は素数ではありません。
なぜ、教科書の説明が分かりづらいか。
「1とその数自身しか約数がない数」
の、
「1とその数自身しか約数がない数」
「その数自身」の「その」にあるのではないかと
国語で、「その(それ)」が出てくると、
すぐ前を探す
と教えます(すぐ前になかったら1行前、、、のようにやっていきます)。
この算数の説明では、
「その」のすぐ前は、「1」になるので、
「1と1(その数)自身しか約数がない数」
と読んでしまうからではないかと。
出来る子は、こう読むと「内容が変だ」と思い、
例えば、先程の「5」を例に取ると、
「『その数自身』とは、1だと意味がおかしいから、5の事を言っているんだな。
だから、「5」は、「1と5」しか約数がないから、5は素数だ!」
と読み取りますが、算数で読解を要求されてそれに答えられる子は一体何人いるか・・・
生徒さんが算数や数学が苦手になるのは、こういった「説明がわかりづらい」といった要因も大いにあります。
よく
「教科書をよく読みなさい」
と言われますが(私も言いますが)、良く読んでもわからないのは、説明がわかりづらいためでもあるので、お子さんに質問された時、今一度、教科書の説明を確認されて、説明が分かりづらい場合は、かみ砕いて教えることをオススメします。