私は中学受験をする理由が
とても大事だと思います。
中学受験をしないと
公立中学校では苦痛だ
と切実な理由があったから
中学受験参入を選びました。
サッカーに打ち込みたいから
設備の整っているところ、
科学に打ち込みたいから
設備の整っているところ、
絶対に叶えたい夢があって、
それに必要なカリキュラムが整っている
ところ、
そういう子供の今、どうしてもこれがやりたい!という確固とした意欲と才能があって、
中学受験に参入するのは
素晴らしいと思います。
子供の性格がおっとりしていて、
ざわざわした環境や、
競争に向いてないから、
のんびりして穏やかな校風の中学校を
ということも、子供の適性に合っていて、
素晴らしいと思います。
でも、小学校の学習もついていくのが
やっと、という子どもが、
特に明確な理由もなしに、
なんとなく中学受験をする
のは、辛くなるパターンが多いのでは
ないかなと思います。
目的意識があって中学受験をするケースは
一定の学力に達することが目的で、昨日の自分より成長することが毎日の目標で、ゴールがはっきりしています。
そうではなくて、とにかく塾のカリキュラムに従って、偏差値を上げられるところまで全力で上げるとなると、
偏差値至上主義に陥りがちです。
偏差値が低いのは良くないから
偏差値を上げるのが良い
と毎日学習のモチベーションにしていると
偏差値が低い人は馬鹿で
偏差値が上なのが良いと
ひとを判断する唯一の価値基準が
偏差値である、と
誤解しやすくなるのです。
幼い子供が毎日何時間も
偏差値、偏差値と考えていたら、
心がいびつになってしまうリスクは
とても高いと思います。
成功してもゆがんだ性格になりやすく、
どこかで失敗すると、必要以上に絶望して、
生きる意味まで見失ってしまいます。
お子さんの性格、好み、どんなことをしてるときが楽しくて、どんなことが嫌いで、どんなことが得意で、どんなことが苦手で、将来はどんなことをしてみたいなと夢見ているのか、
子どもの個性を大事にして、個性を活かす手段のひとつとして、中学受験について考えてほしいと思います。