④彩るおにぎり | お空をみてたら→飛行機雲がとんでいった

お空をみてたら→飛行機雲がとんでいった

あなただけにお見せする
チェレの秘密の日記

「いちど店に入って気持ちをリセットしよう。」

 

ダンプカーにぶつけられそうになり

このまま運転できる精神でない。

そもそも祖母が今朝亡くなったばかりで、僕たちは平常でない。

お互い動転して息が詰まっていた。

 

コンビニでは喪主の叔父に頼まれていた

朝食のおにぎりをいくつか買う。

 

おにぎりの具は何を選べばよいか。

 

弟よ、ちょい待て。

魚肉は精進落としまで避けるべきではないのか

きっと叔父は気にしないが、祖父はめっぽううるさい。

 

いちおう気にかけてますの体は示しておこうと

ツナとか鮭とかは避け

 

真っ白いお込めに包まれたうめのおにぎり

赤く染まったシソのおにぎり

青く佃煮海苔などを混ぜ込んだをおにぎり

うす黄色いとろろこんぶでつつまれたおにぎりを選んだ。

その後は僕がハンドルを握った。

 

「あと10cm進んでいたら、僕ら死んでいたな」

いつもの100倍慎重に、アクセルをじんわり踏む。

 

 

「交差点に吸い込まれて行った。気づいたら赤信号だった」

と弟は言った。

「運が良かった。生き延びた。

祖母が助けてくれたのかな。」

 

今朝見た美しい真紅の太陽は

この先が見えている祖母からの

赤信号に気をつけろという警告だったのかも。

 

僕たちは、信号機の赤と病室からみた真っ赤な太陽が

重なって見えていた。