朝から、相も変わらずのんびりラグナロクをしていました。


お昼ごろ・・・ちょうど12時でした。

ふと、突然「何か」に呼ばれたような気がしました。

家には、私しかいないはずなのに。

でもたしかに、何かに呼ばれた気がしたのです。


家の外のに何かいる気配がしたので、嫌な予感がしてゲームを放置して外へと飛び出しました。

・・・野犬ではないはず。

とっさにそう思いました。

野犬たちはいつも鳴いているので、すぐにわかるのです。
何の動物の鳴き声もしませんでした。
そう、猫たちの声すら。


外にあわてて飛び出したものの、いつも私が家の外に出ると駆け寄ってくる猫たちの姿がありませんでした。

がさがさと庭のほうでで音がしたので、あわてて庭のほうへ廻ると・・・


ワン!ワン!


いきなり、犬の声がしたのです。

野犬・・・・!?



「こらっ!」



私が大声を出すと、庭に植えられている木々の間から大きな犬が3匹、ものすごい勢いで逃げていきました。

けれど、まだ木々の間はがさがさと音がしていたので駆け寄ると、最後の茶色い大きな犬が逃げていきました。

しかしちょっと距離をとった場所で犬が立ち止まったので、「こらー!」と声を出しながら近づくと、あわてて遠くへ逃げていきました。


私も野犬の集団は怖いですが、犬も人間が怖いのです。

何の武器も持ってなかったので、襲い掛かってこられたら、友一瞬頭をよぎりましたが、犬のほうは人間がはるかに怖いのでしょう。

そのまま逃げていったのです。

犬たちがいなくなって、安全を確認してから犬たちのいた庭の木々の間を見ると・・・

そこには横たわる一匹の三毛猫の姿がありました。


一番人懐っこいミカでした。



まさか死んだのでは、と一瞬寒気に襲われたのですがもぞもぞと動いたので、ほっと胸をなでおろし。

襲われて怪我をしたのでは・・・!とあわてて近寄ると、ミカは横にはなっていたものの、意識はしっかりしていました。

頭を動かして、きょろきょろと周りを見回していました。


犬に襲われたショック症状がひどいかもしれないと思い、そのまま頭をなでてあげて、体もなでました。

ミカ、と何度呼んでもこちらを見ようとせず、あたりをずーっと警戒していて。

伏せたまま、顔を動かすだけでした。

警戒心がまったくなかった猫ですが、さすがに犬に襲われてびっくりしたらしく。

このときはまだ、このことがミカの心に大きなショックを残さないといいなぁと思っていたです。

幸いにも、どこからも出血がなく、意識もしっかりしていたので、ショックが抜ければまた元気になるだろうと思ったのです。


他の猫はどうなったんだろう、と心配に思っていると、茶々は木の上に逃げていて、ミクとごまは家の下に逃げていたようで、ミカと私の側に集まってきました。

他の猫たちは無事そうでした。


ミカにも怪我はなかったものの、見えないところで何かあったらいけないと思い、ひとまず動物病院へ連れて行こうと思いました。

12時過ぎていたので、休憩時間に入っているだろうから連絡して急患で見てもらおうと。


ミカはそのまま動こうとしなかったので、家からタオルを持ってきて、ミカをくるみ、抱きかかえたのですが・・・


そのとき、ミカが苦しそうにうめき声を上げました。

傷はどこにもないけれど、見えないところで何かあるのかもしれないと思い、そのまま日当たりのいい玄関にミカを横たわらせ、一度家の中に入り急いで着替えを済ませ、動物病院にも電話して、事情を話して診てもらえることに。


かばんを持ち、車の鍵を持ち、ミカを入れる箱を用意して、再び外の玄関へ。

ミカを抱きかかえたとき、異変に気が付きました。



・・・ミカは動きませんでした。


さっきまで、抱いていたときは手足を動かしていたのに、動かそうとしません。

苦しそうに口をあけたり、閉じたり。

意識が朦朧としているようでした・・・



なんで!?どこも怪我をしてないのに!




お腹にふと目をやると・・・

お腹全体が内出血のせいで青くなっていました・・・



内臓が・・・・・


車でどんなに飛ばしても、動物病院まで15分。

こんな状態のミカを箱の中につめ、車を運転するのは、運転している間にミカが死んでしまったらどうしよう、一人寂しく死なせるのは絶対に嫌だ、と思いました。
そのままミカを抱きしめたまま、呼び続けました。

・・・けれどミカの目が焦点が合わず、意識は混濁し、反応がどんどん鈍くなっていきました。


腕に抱いて、頭をなでて、必死に名前を呼びかけていたときのことでした。

3度、手と足を伸ばして痙攣を起こし・・・

突然、何の反応もなくなったのです。

抱きかかえて、5分もたたない間の出来事でした。

いくら呼びかけても、動きません。



目は薄く開かれたまま・・・瞳孔は開ききった状態であらぬ方向を、見ていました。


・・・もう、助からない。




姉妹猫のミクはすべてを察しているのか、私の横からずーっとミカを舐めて、やめようとしませんでした。

私は、ミカが死んだなんて信じられなくて、信じたくなくて、死後硬直が始まり、完全にミカが死んだと思えるようになるまで抱きしめたまま手放すことが出来ませんでした。



途中で動物病院に間に合わなかったことを連絡し、あとはずーっと抱きしめていました。



心の中は失った悲しさと、罪悪感でいっぱいで。




2日前、猫がほしいから譲ってくれないかと、近所の人が言ってきました。

ひとなつこくて、愛想のいい猫たちが気に入ったようで、子猫というにはかなり大きくなっていましたが、引き取りたいという人がいたのです。


けれど、相手がほしいのは1匹だけで、姉妹猫でほんとにミカとミクは仲良かったので引き離すのはつらかったし、なにより私がとてもミカのことを気に入っていたので、どうしても手放す気にはなれなくて、断ったばかりだったのです。


その矢先に、ミカにこんなことが起きて。



私のエゴがミカを殺した。




そんな気持ちでいっぱいで。

家族の反対で、家の中で猫を飼うことはできなかったので、外で飼っていたためにこんなことが起きて。

あのとき、手放していればミカはこんな苦しい目にあわずにすんだのに、と。



飼い主として、ちゃんと責任持たなきゃいけないのに・・・

野犬対策ができていないなぁ、と。


ごめんね、ミカ・・・




その後は裏山に登り、愛犬チロの墓の隣に穴を堀り、ミカのお墓を作りました。

穴を掘る間、3匹の猫たちがずっと側にいてくれて。

にしても、穴を掘るとき、木の根っこが縦横無尽に張り巡らされていて、とても苦労しました_| ̄|○

でも、こんなに立派に根が張っているから土砂崩れとかも起こさないのですね・・・



そのあとは、何をするにも無気力になり、夕方、ミカのことを思い出しては涙が止まらず。

眠れば夢を見る有様で。



とてもとても悲しい出来事でした。

元気になるまでは、まだ、かなりかかりそうです。




野犬対策を考えなくては・・・



せめて、残った猫の命は守りたいです・・・