・IKEAと焼肉屋は同じような営業スタイルだと事業家bot氏が解説しています。
・お客さんに作業をしてもらうスタイルは、双方にとってWin-Winになりやすいです。
・教育業界で真っ先に取り入れたのが公文式で、その後を武田塾が追いかけている状況です。

 

儲かるビジネスにはどんな共通点があるのか。東大在学中に起業し、現在年商10億円の企業を経営する事業家bot氏は「顧客に作業を押し付けるビジネスは儲かる。IKEAと焼肉屋と公文式はその点で共通している」という――。

 

https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20210423-00045228-president-column

 

武田塾といえば、逆転合格を合言葉に、全国各地でフランチャイズ展開を行う学習塾として知られていますが、この武田塾と同じようなビジネスを展開しているのがIKEAや公文式とされています。そのポイントとなるのが、お客さんが能動的に仕事を行うというものです。武田塾のフランチャイズがなぜ成功するのか、それを説明するのが事業家botさんです。



事業家botさんは東京大学に進学し、在学中に起業を行った人物で、その事業をフランチャイズチェーンの企業に売却し、売却先の企業で自らも新規事業に携わります。再び起業をするとここでも成功を収め、起業のノウハウをしっかりと吸収する一方で、世間にこのようなノウハウが浸透せず、しかも、起業のノウハウに関して巷で売られているビジネス書には何も書かれていないことを知り、ネット記事などを通じてどのように金儲けをすればいいのか、そのノウハウを伝えています。

IKEAで家具などを購入した人であれば、自分で家具を組み上げていく楽しさを実感する人がいるはずです。他の家具屋さんで購入した場合、すでに完成したものが家に運ばれるか、専用の業者が家にやってきて組み立ててもらうことになります。しかし、IKEAの場合は基本的に自分で行うことになり、説明書を見て悪戦苦闘をしながら作業を進めていきます。

このシステムは焼肉屋と同じであると事業家botさんは考えます。焼肉屋では焼かれた肉がテーブルにやってくることはほぼありません。たいていの場合、生肉が運ばれてきて、それをお客さんが焼くシステムになっています。お客さんに家具を組み立ててもらう、お客さんに肉を焼いてもらうなどのシステムによって店側の手間を省きつつ、お客さんに作業を楽しんでもらうというスタイルが確立されています。



実は武田塾よりも以前に、お客さんに作業を楽しんでもらうやり方を行い、フランチャイズ展開をしていた教育業界の企業が存在します。それが公文です。公文といえば日本全国、地方都市にも必ずあり、過疎化が進んでいるような田舎にもある慣れ親しんだ学習塾です。実は海外でも幅広く展開しており、海外で8800教室もあり、相当な広がりを見せており、国内外で2万教室を超えるなどその広がりは相当なものです。

公文の特徴は、1つ1つやり方を教えるのではなく、自分の力でどんどん問題を解いてもらうやり方を採用しています。たとえ小学1年生であっても、その子がスラスラ解けるのであれば小学校中学年、高学年、はたまた中学生の領域まで学ぶことができます。しかも、実際に先生は細かく教える必要がなく、ただ採点をすればよく、あとは勉強する様子を見守るだけでいいというのが公文のポイントです。だからこそ、国内で1万教室以上のフランチャイズ展開に成功しており、主婦が気軽に始めることができます。

しかも、本来の学習は自分で勉強することが大事であり、常に解き方をマンツーマンで教えること、それに甘えてしまうことはいいことではありません。実は本来のあるべき姿で学習をしてもらえるというのも公文のいいところだと事業家botさんは考えます。



公文といえば小学生の習い事のイメージであり、中学高校になるとなかなか公文だけでは物足りなくなってくるものです。そこで登場するのが武田塾です。武田塾もまた、公文のように授業をできるだけせず、参考書を使って最短ルートで偏差値アップ、志望校合格を目指すというやり方です。武田塾の場合、教室の中でやることは参考書を使った学習と、それに伴うテストです。毎回の授業でテストを行うため、このテストに向けて生徒たちは一生懸命頑張るというわけです。

当然家でも参考書を使って勉強を行い、宿題も出されます。武田塾を作った創立者である林尚弘さんは過去の経験から、参考書1冊をしっかりとやり込んだ方が成績が伸びることに気づいて、それを塾運営に取り入れ、偏差値的に非常に厳しかった生徒たちを難関私立、国立大学に送り出していきました。このノウハウを全国各地に展開した結果、全国で300校以上の武田塾が誕生し、その多くがフランチャイズ展開されたものです。

武田塾の特徴は、参考書を完璧にするまで先には進まないというものです。どんどん参考書を購入し、少しだけ解いて飽きてしまうことを避け、自分の学力に合った参考書で完璧に解き、レベルアップを図っていきます。もしテストでダメでも同じところをひたすら解いていくので、本当に完璧になるまで次に進めないわけです。それが知識の定着につながり、偏差値が低くても逆転が簡単に狙えるようになります。

IKEAや焼肉屋、公文、そして武田塾が同じようなスタイルと聞くと、そんなバカな?と思いがちですが、実際に話を聞いてみると納得できます。