阿・吽 | 文武一道

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主に『映画』『音楽』『芸能』『文化』『経済』『歴史』等、つまり雑学?(あと、『カンフー映画』にはかなりDEEPにハマッてます!)



 平安時代の日本に新たな宗教をもたらした二人の天才・最澄と空海を描く、おかざき真里先生の漫画『阿・吽』❗


 何故か最近、読んでます…😅


 エリートコースを歩みながら権威と戦い、人を救うために教義を追い求める最澄と、己を満たすために教義を追究する姿が自然と人をひきつけ協力者を増やしていく空海という対照的な二人の人柄と生き様は、現代の起業家や経営者が歩む道と重なるような⁉


 最澄と空海が生きた平安時代の仏教は、単なる宗教のひとつではなく、国の権力と結びついたもの?



 それらを学ぶ僧は、最高の知識層として外国の知識に触れられることから、先端の医療や文化などを国内に伝える役割も持っていました❗


 従来の考えや組織の腐敗に異議を唱えた最澄は、桓武帝の庇護のもと、天台法華宗を比叡山に立ち上げました‼


 従来の考え方との対立により、最澄は自分の志を継ぐ弟子を育てるのに悪戦苦闘⁉


 さらに、敵対勢力だけではなく、最澄の庇護者であったはずの桓武帝も、最澄の教義を追究する思いを阻む存在に?



 桓武帝は、最澄には日本で国のために働いてもらうことを望んだため、遣唐使の候補から危うく外れそうに⁉


 作中…最澄は、悔しい思いをしながらも、自分のもとを去る弟子らを責めたり桓武帝を心の中でも責めたりすることはなく、ただひたすらに自分の修行に邁進します


 一方…空海は、国からの資金面の支援はないものの、学ぶための時間だけは十分で、当初の予定になかった密教に出会い、学びを深めていきます‼


 物語の中ではある事件を通じて白居易と知り合い、のちに密教を継ぐときの資金調達で助けを?



 空海は最終的に留学期間を切り上げて帰国しますが、この資金のおかげで密教の経典を書き写し、仏具を複製して日本に持ち帰ります⁉

 当時日本になかった新しい考え方=密教を求めた最澄と空海❗

 長安を目指すところも共通していましたが、実はその目的に違いが?

 世の中の生を「苦」と捉え、他人を全員救うために新しい宗教を求める最澄に対し、世界を理解し自分を満たすために唐に渡ることを決めた空海‼



 最澄が他人の為ならば、空海は自分の為に海を渡った

 当時の誰も知らなかった密教という最先端の考え方を日本に持ち込み根付かせようと奮闘する最澄・空海の姿は、現代の起業家や事業家の理想⁉

 どちらの生き方や考え方が正しいというような正解は、おそらくありません‼

 でも、彼らの人を魅了する熱意と執念は、現代を生きる私たちも見習うところがあるような…?