5月28日の聴き耳club Bで扱ったリスニングの話題は
Equal Pay for Male and Female Players (アスリートの男女同一報酬)
昨年、米国サッカー連盟とサッカー米国代表(US national team)は、男女を問わず代表選手に同一報酬(equal pay)を支払うことで和解しましたが、今回はこの話題でした。
事の発端は、サッカー女子の米国代表が7年前に男女報酬格差に対して不服申立てを行った(filed a complaint)ことです。そしてこの段階では解決しなかったため、裁判に持ち込まれ昨年まで長い法廷闘争(court battle)が続きました。
今回合意された内容は次の2点です。
1) 現役と元代表選手に総額2,400万ドルを支払う。
2) 今後は労働協約(collective bargaining agreement)で男女同一報酬を保証する。
裁判では、選手側は女性選手の報酬は男性選手のわずか40%であると主張しましたが、連盟側はこの数字について反論しました。さらに、連盟側は、女性選手は男性ほどの技術、スピード、体力を必要としないと主張しました。
この争いの背景には男女の実績差があります。女子代表は過去ワールドカップで4度優勝していますが、男子代表は優勝したことがありません。また、女子サッカーの方が男子サッカーより収益が高いという事実があります。
こうした論争の中、サッカー連盟の会長が突然辞任し、女性が新会長に就任し、今回の和解に至りました。
この米国の和解は世界に波紋を広げ、スポーツ界の男女同一報酬の流れができつつあるようです。
今月の表現: upset([大方の予想に反して]勝つ、番狂わせで勝利する)
The young boxer upset the reigning champion in a surprising knockout.
(その若いボクサーは、驚きのノックアウトで現王者を倒した。)