私たちの身には、良いにしろ、悪いにしろ、色々な出来事が起こります。
人の運命は分からないものですから、それらの出来事に一喜一憂することなく生きていくように、と教えていることわざや故事はいくつかあります。
例えば、
「禍福は糾える(あざなえる)縄の如し」
「人間万事塞翁(さいおう)が馬」
などは、よく見聞きするのではないでしょうか。
禅語の中には、
「八風(はっぷう)吹けども動ぜず」
という言葉があります。
禅語の解説書(植西聰氏著)によりますと、人の心を惑わす八つの風があるので、それらに惑わされずに生きてください、という教えで、その八風とは、次の8つです
利(り)・・・思いが叶うこと
衰(すい)・・・思い通りにならないこと
毀(き)・・・陰で悪口を言われること
譏(き)・・・目の前で悪口を言われること
誉(よ)・・・陰で褒められること
称(しょう)・・・目の前で褒められること
苦(く)・・・辛い経験をすること
楽(らく)・・・楽しい経験をすること
衰、苦、毀、譏、という辛い経験をしたときも希望を失わず、やるべきことをしっかりと果していってくださいとうことですが、利、誉、称、楽、という幸せな経験も人を惑わすと言っています。
これは、好調な時や、夢がかなった時に、いい気になっていると自ら不運を招くことになりますよ、ということであり、次に来るかもしれない困難に備えておくように、という教えでもあります。