高麗人参は、八百屋さんで売っているような「にんじん」とは全くの別物です。八百屋にある赤い、馬の大好物のにんじんはセリ科に属していて、それなりに栄養価もありますが、高麗人参のほうはウコギ科に属して、学名を「Panax ginseng」別名オタネニンジンとも言い、ウド、ヤツデ、ウコギの仲間となります。
高麗人参は根を薬用にする多年草で、もともと北緯30~48度の地域、中国北部、韓国、ロシア沿海州、カナダ、アメリカ北部に自生していましたが、今では野生のものは激減してしまい、ほとんど栽培のものとなっています。
高麗人参の根は白色で太く、枝分かれしています。成長すると茎の高さは60センチぐらいになり、毎年7月頃に真っ赤な実をつけます。

昔から高麗人参は漢方薬に配合されてきました。その効果について強壮、強精、不老長寿などが挙げられます。この科学的な解明は長い間行われてきませんでした。

高麗人参の成分についての最初の研究は、1854年にガリックという学者が有効物質を抽出し、パナキロンと命名したことが最初です。このパナキロンは、現在ではサポニンと総称されているものに含まれていますが、このサポニンこそ高麗人参に有効成分の代表的物質です。

サポニンとは、一般に水に溶かすとなかなか消えない、泡が立つ性質をもつ成分につけられたものです。サポニンは動植物界に広く存在する物質で、その起泡性を利用して洗剤に用いられてきました。(シャボン玉の語源がサポニンと言われています。)しかし、最近になって医薬品として優れた効果を示すことがわかり、研究が盛んになっています。