口蓋裂の子供の多くは
滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)
を合併します。
滲出性中耳炎とは…
滲出性中耳炎とは、中耳に液体が貯留している状態を言います。
液体が貯留した結果、難聴・耳閉管・耳鳴りおよび自分の声が耳に響くなどの症状が起こります。
そのため、うちの娘は
図書館で話すような囁き声が聞こえない可能性がある
と言われました。
聴力検査の結果、あまり鼓膜の動きが見られなかったそうです。
滲出性中耳炎と普通の中耳炎との違いは?
一般に中耳炎というと急に耳が痛くなったり熱が出たりする急性中耳炎を思いうかべると思います。
滲出性中耳炎はほとんど痛みを伴わず、様々な原因のために中耳に滲出液が貯留して難聴を生ずる病気です。
ではなぜ口蓋裂の子に多いのでしょう
口蓋裂を持っている子は水抜きをする筋力が弱いので耳に水が溜まりやすく排出しにくいのです。
口蓋裂のために耳管(耳と口とを結ぶ管)の口側の部分にある口蓋帆挙筋の先天的な低形成や、筋力不足
(口蓋に裂があるため繋がっているはずの筋肉が断裂しているので普通ならやれる無意識の耳抜きのような動作が弱いため)
など種々の原困に由来しておこると考えられています。
なので慢性的に中耳炎になりやすいのです。
治療方法としては1歳過ぎた口蓋裂の手術の時に、チューブを入れるか鼓膜切開をして水抜きをします。
うちはチューブまではいかず、鼓膜切開で済みました。
やはりチューブを入れると抜いたあとも穴が残ってしまうので、鼓膜切開で済めば傷口は退院するまでにくっつくので、その方がいいようです。
上に囁き声が聞こえないと書きましたが、今では囁き声で名前を呼ぶとちゃんと呼ばれた方を向くようになりました。
「あー聞こえているんだなぁ」
と実感します。
最近の聴力検査は痛いわけでもないのに、白衣を見ただけで泣き出してしまい、きちんとしたデータが取れていません。
でもあの様子を見れば聞こえてる事は一目瞭然
豆知識
口蓋裂の子は耳の手術が終わってもプールの時など気を付けていかなければなりません。
が
お風呂の時はどうだと思いますか?
耳の形は本来、外からの水は外に吐き出すような形になっています。
なので髪を洗うのに上からシャワーをかける分には問題ないらしいです。
そもそも中耳に貯まる水と言うのは、外から入ってきたものではなく体内から自然と出ているもののようです。
これを普通の人は無意識に水抜きをして中耳から排出しているのです。
ところが上でも書いたように、口蓋裂を持っていると耳管がうまく動かせないので、水を排出出来ず中耳炎になってしまうのです。
お風呂に入れる時はそんなに神経質にならなくても大丈夫ですよ
という事をお知らせしたかったのです。
私はこれを聞いてお風呂に入れるのがだいぶ気楽になりました。
楽しく入れることが出来るようになりました
ひとつでも心の負担を減らしていきましょう
でも、プールはなぜ気を付けるかと言うと、口から入った水は耳管から中耳にいきやすいようです。
お風呂の時も湯船では気を付けましょう。
小さい頃は耳管の長さが短いので、水が中耳に入りやすいそうですよ。
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