『おかえりなさいませ アリサお嬢様』
使用人達が頭を下げ出迎える


「いつもありがとうございます」
それを見てアリサも頭を下げ礼を言う


誰に対しても頭を下げ 礼を言ったり挨拶をする
彼女アリサは使用人の間ではとても人気があった


付き人の1人がアリサの荷物を車から降ろし運ぼうとすると


「あっ 私持てますから大丈夫ですよ?」と微笑むと


「いえ これが私の仕事ですからお嬢様はお部屋に」と微笑むと


「いつもすみません。。」と申し訳無さそうに答えた


彼女の本当の名前はキョーコ
母親が再婚をして セカンドネームでアリサという名前を貰い
普段アリサと呼ばれている

当然使用人達はキョーコという名を知らない


そして荷物を運んできたアリサの付き人の蓮
実は素性を隠して付き人をしている
何故隠しているのかは今は謎



『1年前』
とあるパーティーで彼女に出会い 立場上近寄れなかった彼は
一目惚れしてしまった彼女を見ていた


ほんと誰にでも礼儀正しいんだな・・・

使用人でさえお礼を言ってる
心も優しく綺麗な人なのかな・・


年齢で言うと20歳

大人になったと言う事である事情で

結婚相手を探すようにしつこく言われていたそんな時に

キョーコに一目惚れしていた


彼女の内面 本当の彼女を見てみたい

思っている通りなら彼女以外 考えられない・・・
そう思った蓮は素性を隠しより近くで内面を見るために
彼女専属で付き人として働くことになった


キョーコが部屋に戻ると蓮も荷物を持って入る


「あ 蓮様すみません わざわざありがとうございました」

キョーコが頭を下げ礼を言うと


「お嬢様 私の事は蓮で 様はいりませんよ?」と微笑むと


「そんな呼び捨て何て出来ませんよ。。」


「でも 私は付き人であって....」


「そうであっても 私には出来ません
ここで働いてはいらっしゃいますが 私には関係ありません」


思っていた通りの人だった
内面も素晴らしい理想の女性だ・・・
やっぱり彼女しかいない


「特に蓮様はいつも一緒に居て下さるし
私 安心出来るんです いつもありがとうございます」
と蓮に向かって満面の笑みで答えた


抱きしめたい衝動をグッと堪え


「それでは 様ではなくせめて”さん”でお願い出来ませんか?」


「呼び捨てだったりしなければ。。
はい それじゃ今度から蓮さんで」と笑って答えた


その後キョーコが着替えをすると言う事で
蓮が部屋を出て待つことに


今のはきつかったな・・
俺 女性をこんなに愛したの初めてかもしれない


着替えが終わるとキョーコがドアーを開け


「蓮さん 教えて欲しいんですが。。 良いですか?」


まだ学生をしているキョーコが蓮に勉強を見てもらっていた


「お嬢様は私に聞かなくても出来るのに」


「そうでも無いですよ?日々の努力です」と笑っていた


「そういえば
どうしてお嬢様だけ使用人に何ていうか・・優しいんですか?」


「あ。。それは。。」

少し間を開けてキョーコが話しをし始める


「いつも一緒の蓮さんだから話ますね
私 2年前までとある旅館で働いていたんです」


「え?」


「母親に連れられ 私住み込みでその旅館で働いてたので
皆さんと同じ事をしてたんですよ?」と微笑んだ


「いつから・・?」


「物心ついた時からなんで 小学生の時には」と苦笑いしていた


そうなると10年間使用人と同じ仕事をしてきていたって事に・・


蓮は衝撃的だった
別にそんな事していた事が悪いとかそういうのではなく
何不自由無く育ってきたのではなく
苦労をして育ってきた事実を知って驚いていた


「だから私 本物のお嬢様ではないので
皆さんに頭を下げられたり敬語で話されると ちょっと。。」


「私なんかにそんな大事な事 話して良かったんですか?」


「蓮さんは特別な気がするんです だから構いません」


特別・・
その言葉が異様に心に残り嬉しくなった蓮が
キョーコにkissをしてしまう


「。。。。///」口を手で押さえキョーコが真っ赤になっていた


「あっ・・ すいません」無意識にとった行動に蓮も焦る


「いえ。。// あ。。 あの。。」


「もしかすると・・・ 」


ウンと頷いた


「えっと。。// あの。。 2人の秘密で// でもどうして。。?」


「あまりにも可愛くて 特別と言われて嬉しくなって・・
すいません」


「いえ。。 可愛いなんて言われたの初めてです」
と真っ赤な顔で照れていた


一緒に居ずらくなったので蓮が部屋を出て行った


あの年でまだkissの経験無かったのか・・
悪いことをしたとは思うけど でもこれで他の男に奪われない

そして何よりも初めてが俺・・・


純粋でそして純潔 そんな女性が本当に居たなんて
相手としては理想的すぎる


嬉しくて顔を緩ませ喜んでいた


一方キョーコは

初めて。。口でkissしちゃった。。
ほんの一瞬だけど目を瞑ると感触が分かる


今まで見てきた男性で一番素敵だとは思ってたけど
どうしよう。。 何かドキドキする
顔も熱いし 風邪でもひいたのかな


初めて男性を意識したことを
風邪だと勘違いしているキョーコだった



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新しいお話をとりあえず1話書いてみたのでup

続きを考えてないでupとかダメな子だ・・・(´Д`;)