畑から更に山道を登り、車に揺られる事20分ほどでワイナリー到着。
雪山にそびえたつワイナリーと言った印象です。
1980年代から続くワイナリーなだけあって、中々情緒ある建物です。
ワイナリーの裏手は白樺の林になっていて、これもまた雪国ならではの圧巻の風景です。
工場内は仕込み前の清掃作業中。
80万本ほどの年間生産量を誇るワイナリーですが、意外と質素な印象です。
山ぶどうの甘酸っぱい香りが辺り一面に漂っています。
決して広い工場ではないのですが、奥に進むと所狭しと醸造用タンクが並んでいます。
余り見慣れない緑色のタンクですが…
これ、ホーローです(°∀°)b
その昔、日本酒を大量生産するために作られたホーロータンクです。
製造の年号を見ると…
1987年製造って((((((ノ゚⊿゚)ノ
歴史を感じさせますよね。
近々移転の予定が有るそうですが、こう言う日本ワインの歴史を築いてきた物は1つでも良いので残して欲しいところです。
工場見学中、まだ販売されていないワインをテイスティングさせていただきました。
NHKの人気ドラマ『あまちゃん』の舞台となった久慈市で栽培された山ぶどう100%のワインす。
濃厚な色合いは山ぶどうならでは!!
強烈なインパクトの酸がワイン全体を引き締めます。
私としては、このまま製品化しても面白いのではないか?
と思うのですが、恐らく多少なりとも除酸をする事でしょう。
これはこれで久慈ブランドとして出てきたら面白いかも知れません。
工場内を見学したとは別棟の貯蔵庫を拝見。
樽は少し小さめのフェイエットでしょうか。
年代別に綺麗に整理された貯蔵庫でした。
続いて案内していただいたのが、蒸留施設(°∀°)b
日本中探してもここ一ヶ所だと思われますが、山ぶどうで粕取りブランデーを造っているんです。
蒸留しても山ぶどうの酸味は仄かに残り、普通のグラッパやマールとは一味違った風味が楽しめます。
そうそう!
ここで少しの時間では有りましたが、醸造責任者の大久保さんともお話させていただきました!
今後の展望や、今年の葡萄の育ち具合などお話いただきました。
将来的にはドイツ系の品種もやってみたいとか…
でも、まだまだ山ぶどうには可能性が有ると私は信じているので、更なる進化を期待したいですね(°∀°)b
工場見学後は、お約束のテイスティングタイム!!
プレミアム系のワインを除いて、全てのワインが購入&試飲出来ます!!
スタンダード物ではやはり“フォーレ”のシリーズが群を抜いていますね。
山ぶどう系では、野田村の山ぶどうのみを使った“紫雫(しずく)”が群を抜いて美味しかったです。
プレミアム系では、“レアリティ”や山ぶどう後輩品種のワイングランドを使ったスパークリングの“WILLE(ヴィレ)”が印象深かったです。
特に、ヴィレは2003年をいただいたのですが、酸が強くガッチリとした骨格でまだまだ熟成が期待できる味わいでした。
繰り返しになるかも知れませんが、山ぶどうワインはまだまだ進化して行くと思います。
シャルドネやメルロー、カベルネなど確かに品質の高い物が最近は日本でも出来はじめています。
が、やっぱり日本古来の山ぶどうは無視出来ないでしょう!!
日本独自の進化を経た“山ぶどうワイン”を是非とも体験してみて下さい。
日本ワインの概念が変わるかも知れませんよ('-^*)/
最後に、懇切丁寧に案内をしてくれた鳩岡さん!!
本当に勉強になりました、ありがとうございましたm(u_u)m
今度は雪のない季節にお邪魔したいと思います!!