気づけばもうすぐバレンタインデー。地元のショッピングセンターでもバレンタインの特設会場ができました。
バレンタインといえばチョコレート。ということで、以前記事で紹介した書籍の感想を書いてみます。
↑は、障がい者や様々な事情を抱える人々が働くチョコレート屋さん、久遠チョコレートの創業者である夏目浩次さんがこれまでの軌跡をまとめたものです。
夏目さんは障がい者が働いても月収1万円にもならない現実に衝撃を受け、障がい者が稼げる場を作ろうと起業されました。なぜチョコレートかというと、タイトルにもなっている通りチョコレートは一度テンパリングに失敗しても、温め直せばまたやり直せるから。愛知県豊橋市で創業した久遠チョコレートは、現在では全国にフランチャイズ展開し、有名デパートのバレンタインイベントにも出展、年商18億円を売り上げる一大チョコレートブランドになりました。
久遠チョコレートがすごいのは、人が仕事に合わせるのではなく、仕事を人に合わせるという考えが徹底していること。心身障害など多様な特性のある人々を多く雇用する現場では日々様々な困難がありますが、働く人々の特性に配慮した仕事づくりをすることで、マイナスとされがちだった個性を強みに転換させていきます。軽度障害の方だけでなく、これまで就労は難しいとされていた重度障害の方も、久遠チョコレートでは立派な戦力として働いていらっしゃいます。
規格に合わない人を振るい落とすのではなく、一人一人の人格を尊重し、個性にじっくり向き合うことで、人は能力を開花させることができる。
人間の可能性を教えてくれる一冊でした

