訪問看護師さんの勧めで導入した、
半固形ラコール。
注入時間短縮、満腹感などで、
QOLバク上がり。
その中で大きいのが。外で注入出来る事。
外出するとしても、朝昼晩の栄養注入時間を考えた上で行動する必要がある。
前にも、書きましたが、大学病院への外来時の話。
朝一にいって、家に戻るのが14時前後。
お昼を取る時間が、遅れてフラフラになるし、お昼の薬も入れられない。
それを解決してくれたのが、
半固形ラコールでした。
半固形ラコールを注入するのに必要なのセットがあります。
加圧バッグ。
胃ろうに着けるチューブ。
半固形ラコールとチューブを繋ぐアダプタ。
薬を入れるシリンジ。
薬を水で溶かす時に使う容器。
水も。
一回2パックいれていた半固形ラコールをカバンに詰めて外出です。
病院では、歩行器ハンディウォークMに荷物の入ったカバンをいれて行動するので、重くても大変さはありませんでした。
注入時には、人目はありますが、それよりも栄養と薬を注入する事の大事さが上回ります。
直接、それ何ですか?と聞いてくるのは看護師さんぐらいです。
外出時の半固形ラコール注入に、自信がついてきていました。
この日、鋼の錬金術師展が県内で行われていました。
2018年1月から6月までの入院生活中の後半戦。
まとめ買いして読んだ漫画で面白かったのが、鋼の錬金術師。
その原画が見れるという事で、電車に乗って行ってきました。
駅まで、車で移動。
そこからは、歩行器ハンディウォークMで移動します。
バッグには、半固形ラコール注入セットと薬を入れてです。
18時ぐらいの帰りの電車の中で、夜の薬と半固形ラコール注入する事を考えていました。
電車移動後、到着した駅から直ぐ近くの展示場へ。
電車を降りてから歩く距離は、200メートルぐらしかありませんが、
その移動が終わった頃には、かなり体力を削られました。
原画を見たいと気力を振り絞りました。
到着してからは、ある程度体力回復へと座って休憩。
体力は、少し回復したかなぐらいですが、鋼の錬金術師展へ。
早く家に戻りたい気持ちはありつつでしたが、
原画は、迫力があり感動ものでした。
体力は、限界に近付いており、滞在時間は短い時間に。
余りに、きついので、少し早いですが、もう注入しようかと座れる場所を探して、カバンを開けて驚きました。
「チューブ」がありません。
忘れてきたのです。
これで、薬も半固形ラコールも注入出来ません。
コンビニでも、量販店でも、何処にも売っていません。
出来る事は、急いで家に帰る事だけです。
歩行器ハンディウォークMを押して歩き駅へ。
駅に着き、電車に乗りましたが、帰宅時間と重なって座れません。
でも、立ってもいられません。
混んでいる電車内で、申し訳ないのですが、
ハンディウォークMを椅子にして座りました。
人目は気になりますが、もうクラクラでした。
電車に揺れれ、駐車場まで歩き、車で帰宅。
体力は、ゼロ。
気力のみでした。
遊びで行った事もあり、誰かを頼る気持ちは全くありませんでした。
家に戻って、注入し終えた時の安心感は凄いものでした。
これ以降外来や外出でなどでの、
半固形ラコール注入セットの確認方法は変わりました。
前日に用意して、当日もう一度確認する事に。
要介護で、歩行器で歩くやつが、
無茶するなよという声があるかもしれません。
余命宣告され、延命治療と言われている中で、何かを見たい、生きたい所があるなどの気持ちは、次回が無いかもしれないという思いもあり、実行したくなります。
何かをしたいと思った気持ちを大事にしたかったのです。
その時に買った、複製原画です。今も飾っています。