大学病院内の在宅療養支援室から、
ソーシャルワーカーの方が来た。
その話は、自分が癌末期患者である事、
余命宣告されている事をまざまざと突き詰められる。
これらは、在宅療養となる事と。
在宅医療では、訪問診療と訪問看護、
介護保険を利用する事と。
それを告げられた時は、まだ要らないと思った。
まだ、トイレには歩いて行けているし、
入院前期のような生きるか死ぬかの状況からは脱却して、
胃ろう手術も受けて、栄養注入も出来るだろうと。
前向きになっていない自分に、
ソーシャルワーカーは、
「在宅医療に繋がるように動きます。」と。
自分が、前向きになれない、もう一つの理由として、
在宅医療で、沢山の人が家に入ってくる事。
余命宣告されたとはいえ、5か月にも及ぶ入院生活が終わりを告げて、
家で人間らしく、自由に生きられると思っていたのに、
家に初めましての人達を定期的に招き入れないといけないのかとも考えていた。
長期入院を経験した方は、理解してもらえると思いますが、
個室とはいえ、入院中にはプライバシーはありません。
看護が必要な状況、重症な状況でプライバシーが無いのは当たり前ですが、
退院してからも、程度の差はありますが、同じような環境になるのがどうもなぁと。
主治医から状況を聞いているソーシャルワーカーは、
在宅医療の必要性の話が続いていた。
そして、
介護保険の申請手続きに入りますと。
介護保険の申請も、退院後かなと思っていたが違った。
明日明後日には、
介護保険の認定調査員が入院中のこの部屋にやって決ますと告げられた。