「殺してください」と筆談で伝えた次の日。
「緩和ケアから来ました。」と、二、三人の方が部屋に。
その時は、限界を超えている状況で、
目線を合わせるだけで精一杯で、なぜ来たのかと考える事すら無かった。
今思えば、「殺してください」と伝えた看護師さんが、
上に、報告し、対策を取ってもらったと思われる。
その報告を受けて、
直ぐに緩和ケアに連絡を入れて貰える事は、今思うと有難い事だ。
緩和ケアの先生は、
「緩和ケアというと、一般的に、もう亡くなる方がお世話になると
思われがちですが、治療と同時に行われます。」
「痛みや、辛いまま治療を受ける事は、大変よくない事です。
そのストレスで、治療効果も落ちてしまいます。」
「大変ですね。」
みたいな事をおしゃっていた。
そして、眠れているか?などを聞かれた。
頭を僅かに、動かして返事をした。
あーだこーだと筆談で、伝える気力が無かった。
緩和ケアがどうこう考える気力も無かった。
本気で、死にたいと思っている状況だったので。
そして、この日から、
精神安定剤を、服用する事になった。
だが、その後。
体の状態が回復しない状況では、
その効果があったかどうか実感する事は出来なかった・・・