術後間もなく始まった、高熱。
術後⑨ 高熱の理由と100時間 2018年1月15日で、
高熱の理由は、「手術した箇所が膿んでいる」と告げられていた。
対策として、毎日膿を取り出すようになった。
同時に、膿んでいる原因に調査も始まった。
膿を出すだけでは問題解消にはならず、
膿んでいる理由を調べる必要があった。
主治医の先生は、
「今回の高熱は、感染症で、菌血症です。
「どの細菌が問題を起こしているか突き止める事から始めます。
採血をして、菌を特定し、薬を投与します。
大学病院の専門チームで、調査します。」
と説明があった。
菌の特定も、時間はかかるとの事でした。
二、三人の防護服に身を包んだ、先生らしき方々が挨拶にきて、
その場で、採血が始まった。
別の菌が付いたら、駄目らしく、いつも以上に厳密な採血になるとの事。
採血は、右腕で行うが駄目。
左腕で、再挑戦するが、またしても駄目。
手の甲で、行うが駄目。
足の甲で行うが駄目。
限界を超えている体で、採血する事自体が難しくなっていたようだ。
抗がん剤治療後から、採血が難しくなっていたし、
栄養も、水分も点滴からしか取れていない現状もあるだろう。
何度も、注射されて、本人は嫌だと感じていると思う方も、
いらっしゃるかも知れません。
実際には、本人は、針の刺さっている痛みは、全く感じられませんでした。
単純に、針が刺さる事以上の状態だったようです。
何度も、失敗するので、「すみません。」と謝られていましたが、
それ以上に限界を超えていたので、その事に対して無反応でした。
最終的に、どこの場所で、
何回目に採血が成功したのか覚えていませんが、
なんとか採血できたようで、
「これから調査にかかります。」と部屋を出て行った。
当時、元看護師である母親は、
「菌血症ではなく、ここまで状態が悪ければ、敗血症では?」
「命もかなり危ない」と覚悟していたのは、後から聞いた話です。
15時間にも及ぶ手術の後、
どんどん悪くなる現状にそう考えてるのも、自然な話だと思いました。
本人は、一分でも早く、原因である「菌」が特定され、
その「菌」に効果のある薬の投与を願うだけでした。
病名がどうとか意識する気持ちはありませんでした。
病名どうこうではなく、今現在、心も体も、限界だったから・・・
そして、菌血症も敗血症も、聞いたことが無かったから・・・
そして、大分後に貰う事になった診断書には、
術後感染症的な表現でした。