奈良の慈光院の広間に座ると刈り込まれた庭木でふちどりされた奈良盆地がわが庭のごとく広がり、菜の花と桃の花の季節は特にすばらしい景色です。

落水荘は、この逆で、敷地内を流れる川と滝を建物の外観のエレメントとして一体化しています己その思いもかけない外部空間の創造は、見る人を楽しませ、新鮮な驚きを与えてくれます。

ただし、この湿気が建物に影響し、保存の難かしさが、今、問題にはなっていますが……。

都市部で借景はなかなか難しいでしょうが、高台の住宅や、公園や森に近い場所などでは、うまくトリミングすると思いもかけない風景を楽しむこともできるかもしれません。