Chris Spedding のライヴ録音は、編集盤や他のアーティスト(Robert Gordon, John Cale, Roxy Music など)とのライヴも含めると多数リリースされていると思う。
全部聴いたわけではないが、どれか選ぶとすればアルバム「Guitar Graffiti」が最強だと思う。
この「Guitar Graffiti」はライヴアルバムではなく、スタジオ曲7曲とライブ4曲が収録されたアルバムである。 もしかすると、リリースの契約に追い立てられていたが、曲がそろわなかったのかと勘ぐってしまう。 タイトルもギター・ジャンボリーを連想させる安易なものだ。
スタジオ曲は、地味な曲が多く、編集の問題かもしれないが音もスカスカ気味だ。 最初に聴いた時は、前作 Hurt の路線を期待していたのでガッカリした記憶がある。
ところがライヴ部分になると、普段に無いくらい弾きまくっている。 いわゆるブルーススタイルの「リードギター」という弾き方ではなく、リフの延長のような弾き方だけど、手数はまぁまぁ多い。 Hey, Miss Betty の 1’55” あたりの「ウォゥ!」って声もきまっている。 Breakout もスタジオテイクと同じ曲とは思えない緊張感あるアレンジになっている。
現行 CD では、ボートラで Hey, Miss Bettyのスタジオテイクが収録されているが、これもハイテンションである。 この感じで1枚出せば良かったのに、と思う。
本編のスタジオテイク以外は全部良い、変なアルバムだ。
