節税目的の保険契約はどうされますか?
節税目的の保険契約はどうされますか? ~ 保険料負担感増大時の対策方法
平成22年の新年を迎え、日経平均株価は1万円を底固めした雰囲気も見えつつありますが、二番底の警戒感も拭えず、まだまだ中小・中堅企業が本格的な景況感の復調を実感するのはもう少し先のこととなりそうです。
先般の戦後最長の好況期に取得した利益を、生命保険料として費用化し内部留保している企業経営者様も多数いらっしゃることかと思いますが、最近のご相談事例として急激に増えているのが、「保険料を支払うキャッシュがない。利益も減少しているのにこれでは本末転倒だ。どうすればよいのか。」というものです。契約時に立てた財務諸表上のシナリオと、現在の状況とが乖離してしまった場合、解約してしまうこと以外にも、こんな方法があるのをご存知ですか?
① 払済保険にする
保険料の支払いを停止させて、一定の保障内容に契約内容を縮小してしまう方法です。この際は、場合によってはその時点の払戻額を益金としなければならないこともあります。また、加入期間や約款の取り決めで出来ない場合もあります。また一度払済にした保険は元には、戻せません。
② 保険金額を減額する
保障額を減額することにより保険料を減少させ、新条件で保険契約を継続させる方法です。この場合、減額分の既存支払保険料の運用パフォーマンスはシナリオよりも悪化する可能性が高いので注意が必要です。
③ 保険契約を失効させる
これは保険会社からは通常案内のない手法です。保険料が未払いであっても解約の手続きをしない限り基本的に保険契約は残ります。本来の「保障」の機能はなくなりますし、契約自体も保険会社・保険種類によって違いますが、数年間置いておくことができます。再度保険料を支払える環境になった時点で、今までの未払い金を納付すれば、もとのシナリオに復活できる手法です。この手法は、保険会社との綿密なやりとりが必要になりますし、失効や復活の税務処理が当局から明示されていないので、細心の注意が必要です。
④ 契約者貸付制度を利用する
解約返戻金を担保に保険会社から貸付を受け、その資金で保険料を納付する方法です。「あと一回保険料を納付すれば、保険料支払い累計額に対して高い割合で払戻金を受取れるのだが・・」という場合に特に有効です。借入金自体を返済しない場合には、解約払戻金から返済に充てられることになりますので、解約時の受取金は減少します。また、解約払戻金は保険の種類、契約してからの期間によって異なりますので、借りられる金額も契約内容・契約期間で違ってきます。貸付利率は、保険契約時の予定利率(保険料の予定運用利回り)によって決められますので、契約時期によって異なります。
以上のように、加入後の保険契約は解約以外にもさまざまな処理が可能です。
「どのように処理を選択したら良いのか?」「そもそも契約時にどのような点に気をつけたらよいのか?」など、ご興味のある方はいつでもCDB までご相談ください。
ファイナンシャル・プランナー 山田勝也