今度の日曜(12月5日)は、オーストリアを代表する作曲家アマデウス・モーツァルトの、230回目の命日。
ウィーンのランドマーク・シュテファン大聖堂では、午前0時の鐘を合図に、モーツァルトの『レクイエム』が演奏される。
葬儀の後、モーツァルトはザンクト・マルクス墓地に埋葬された。
現在、モーツァルトが埋葬されたと思われる共同墓地には、嘆きの天使像が立ち、ウィーンの観光名所となっている。
[嘆きの天使像]
あまりに質素な葬儀、埋葬された場所さえ正確に分からない事から、貧しく不幸な最期を遂げたと思われていたモーツァルトだが、最近の研究から、贅沢な生活にこだわり賭け事に熱中、多額の借金を抱えていた事が、分かってきた。
質素な葬儀だったのは、後援者から見放されたのが原因だったようだ。
夫の葬儀に出なかった事から、世界三大悪妻の一人に数えられる、モーツァルトの妻コンスタンツェ。
[コンスタンツェ]
だが、2人の子供と多額の借金を抱えたコンスタンツェに同情する声もある。
どんなにお金に苦しんでいても、コンスタンツェは、モーツァルトが書いた自筆の楽譜を長い間手放さなかった。
モーツァルトの死後、デンマークの外交官ニッセンと再婚するが、そのニッセンと共に、モーツァルトの偉大さを伝える初めての伝記を書いている。
また、夫の偉業を讃える財団、モーツァルテウムの設立に尽力。
現在もそのモーツァルテウムは、精力的な音楽活動を続けている。
悪妻説については今も様々な論議を呼んでいるが、コンスタンツェがいなければ、モーツァルトがこれほど高く評価される事は、なかったかもしれない。
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