あとひと月程でやって来るクリスマス。
[クリスマス]
ほとんどの方は、このクリスマスを、キリストの誕生日だと思っている事だろう。
しかしながら、イエスの弟子達によって書かれたという、新約聖書。
その中には、キリストが誕生した日について、詳しい事は一切書かれていない。
実際のところ、キリストが生まれた日だけでなく、生まれた年もよくわかっていない。
クリスマスとは、ラテン語の"christos(救世主)"に、"mas(祈り)"を捧げる日。
古くからキリスト教徒にとって、最も重要な日はクリスマスではなく、イースター(復活祭)だった。
クリスマスが盛大に祝われるようになったのは、それほど古い話ではない。
ではなぜクリスマスは、12月25日と定められ、こうして祝われるようになったのだろう?
それは、ローマ帝国に最も影響を与えたと言われる宗教、ミトラ教。
[ミトラ教]
このミトラ教では、12月25日は不滅の太陽が生まれる日として、冬至の祭りが行われた。
日本でも冬至に、柚子湯に入るといった独自の風習があるが、古くからヨーロッパに暮らしていたケルト人やゲルマン民族の間でも、冬至は太陽が再び力を取り戻す日として、盛大に祝われたという。
やがてキリスト教は、様々な国の冬至の祭りと結びつきながら、ヨーロッパ中に広まっていった。
こうしていつしか、クリスマスは、キリストの誕生を祝う日となった。
今では世界中の子供達にとって、クリスマスはサンタクロースがやって来る日。
愛し合う者達が、プレゼントを贈り合う日になっている。
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