機材シリーズです
第27回(2010年)カメラグランプリ
今年のカメラグランプリが決まりました。
大賞 オリンパス EP-1
今年のカメラグランプリが決まりました。
大賞 オリンパス EP-1
私の記憶が確かならば・・・・・
実は、オリンパスは第1回(1984年)のカメラグランプリで惜しいところで大賞を逃しています。
当時は当然フィルムカメラ全盛で、露出の決め方についての支援はカメラの機能の中でも重要視されている時代でした。
本命オリンパスは独自のマルチスポット測光を実装したOM-4。
最強の対抗馬はニコンFA。当時としては先進的なマルチパターン測光を擁して真正面からのガチンコ勝負となりました。
最強の対抗馬はニコンFA。当時としては先進的なマルチパターン測光を擁して真正面からのガチンコ勝負となりました。
オリンパスのマルチスポット測光は、カメラマンの撮影意図をより多く汲みとる方式なのに対し、ニコンのマルチパターン測光はコンピュータ演算による全自動化を売りとしており、両者は全く異なるアプローチでありました。
本割ではがっぷり四つに組み合って勝負が付かず、規定により決選投票へ持ち越される壮絶なる戦いとなりました。
さらに決選投票においても、僅か1票差でニコンが勝利するという激しい対決は、カメラグランプリの歴史に残る名勝負であったといえましょう。
ニコンのマルチパターン測光はその後の露出決定自動化の礎となり、現在では類似する方式が各社で展開されています。キヤノンでは評価測光、ミノルタ・ソニーのハニカムパターン測光、ペンタックスの分割測光、オリンパスもデジタルESP測光を搭載して現在に至っています。
※いづれも画面内をいくつかの部分に分割して重み付けを行ったうえでコンピューター演算を行う点では共通した方式です。
※いづれも画面内をいくつかの部分に分割して重み付けを行ったうえでコンピューター演算を行う点では共通した方式です。
--
なお、画面を分割して露出決定を行う方式を最も最初に実装したのはミノルタSRT-101で、上下二分割のアナログ方式でした。縦位置で撮影するとおかしくなりそうですが、意外とそうでもないところが不思議なカメラでした。
--
なお、画面を分割して露出決定を行う方式を最も最初に実装したのはミノルタSRT-101で、上下二分割のアナログ方式でした。縦位置で撮影するとおかしくなりそうですが、意外とそうでもないところが不思議なカメラでした。
--
その後、ニコンはさらに5機種を大賞に送り込むほどの成功を収めていますが、一方のオリンパスは冒頭に書いたとおり、今回が初受賞です。
余談ですが、オリンパスは第25回(2008年)のカメラグランプリでも世界最高速オートフォーカスを搭載した名機、E-3を擁してエントリーしましたが、またもニコンD3、D300に大差で敗れるという悔しいことがありました・・・
各社、今後の展開も一層楽しみです。