これはブタのハナですか?

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いいえ、これはペンタックスの小型で高性能な双眼鏡(8x21UCFR)です。
光学系は1群2枚+2群3枚と必要最小限のレンズ構成ですが、非球面レンズを用いているために諸収差は適切に補正されていて、高い結像性能を誇っています。

これは実際にバードウォッチング用に使っているものなのですが、大変見やすく長時間使用しても疲れません。
また、小型で軽量なために長距離の移動にも全く負担にならないのでお勧めできます。
値段も実売で7000円以下程度です。もちろん、カールツァイスのウン十万の最高級品に比べれば多少落ちるところもあるでしょうが、通常使用で不満に思うことはまずないでしょう。


写真用レンズでも非球面レンズを組み込んだものが多数あります。特にズームレンズではレンズの構成枚数を減らしつつ、結像・歪曲の補正の為に複数の非球面レンズを使うこともあります。

ただし、双眼鏡と違って写真用レンズでは結像の良好性のほかにアウトフォーカス部の描写(ボケ味)も重要です。この点に関しては非球面は悪影響があるので若干の注意が必要となります。

まぁ注意といってもあまりできることもないのですが、点光源をぼかしたような構図を避ければほとんど問題ないようです。それと、細かいことはキニシナイというのも手です。

※非球面レンズは製造上簡単に研磨ができないことが原因で、特に点光源のボケに同心円状の破綻が発生する場合があるなど、ボケ質の劣化につながります。

双眼鏡でボケ味を楽しんでいる人はいないでしょうね。
”双眼鏡のボケ味”でgoogle検索したらそのものズバリは一件もヒットしませんでした。