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話シリーズです。

撮影モードの話。
概ね実話に基づいていますが再構成しています。

(やたらダラダラと書いてますが大した話ぢゃないです。w)

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今日はカメラの撮影モードの話をしよう。
人によっては露出モードっていう言い方をする人もいる。

モードの切替え方はカメラの肩の部分のダイヤルにPとかMとか人の顔の絵とか書いてあって選べるようになっているので好きなのを選べばいいだけ。機種によってはダイヤルに直接記号が書いてなくて液晶表示になっているものもあるけど、基本的には同じ。

「ぉぉ、そのくらいなら解るぞ。カメラを買ったばかりのときは人の顔とか山の絵とかのアイコンを選んでカメラ任せに撮ってたが、今やA(またはAv、絞り優先オート)モードだ。自分で絞りを決めて撮るんだ。ポートレートなら開放付近でボケバック、風景なら絞込みでパンフォーカス・・・」

ぉ、凄いね、かなり勉強してきているね。
ブログの読者も結構レベル高い人が多いのでこのくらいは説明いらなそうだね。

「だろうな。Pとかアイコンマークとか使うのはどうせ初心者だろ」

わはは、一般的にはそう思われている節があるね。
最初はアイコン、次にP、そしてA(Av)とかS(Tv)が使えるようになったら一人前~みたいな。

でもさ、それってサクラ的観点から見るとM以外は全部一緒に見える。
優先オートは露出パラメータの一部をカメラマンが初期設定できる為、Pより高度な設定のような気がするが、実はPとA(Av)とS(Tv)はカメラマンの意識が違うだけでカメラ側は基本的になにも変らない。

「そぉかぁ?、Pは完全カメラ任せでカメラマンの意図が入る余地が無いけど、優先オートなら少なくとも絞りまたはシャッタースピードをカメラマンが状況判断して設定するのでそれなりに高度な使い方なんぢゃない??」

一般的にはそう思われている。
しかし、手順がちょっと違うだけでPと優先オートの操作は概ね互換性がある。

例えば絞り優先オートでF4に設定してレリーズを半押しすると、SS=60のようにカメラがSSを決めてくれるよね。

で、それでよければそのまま全押しして撮ればいいんだけどさ、使っているレンズの焦点距離が135mmだとしたら、SS=60ってちょっと遅くてブレそうな気がするので、ファインダーを覗いたまま絞りをF2.8などに変更したりしてSS=125になるようにして撮るだろ?
もし開放がF4だったら(いわゆるどん詰まり)、ISO感度を200に上げてもSS=125となって同じ効果がある。
まぁとりあえずはこのくらいは軽々と出来てほしい。

んで、次にPなんだけど、いきなりレリーズ半押しただけでカメラがF5.6、SS=30とか適当に選んでくれるよね。
でもそのときにもっと背景をボカしたいのでF5.6より開けたいな~っと思ったら、ダイヤルを回してF4とかF2.8になるようにシフトすればイイ。この操作をプログラムシフトといったりするが、このときは当然にしてSSのほうも連動して60とか125に自動設定される。

この操作はPでありながら正に絞り優先オートと同等といえます。

逆に、絞り優先オートであってもカメラマンがシャッタースピードに着目してダイヤル操作すればSS優先的な使い方も出来るということになります。

例えば川の流れをとろけるように撮影したいとする。この場合はSS優先でシャッタースピードをスローにするのが定石だよね。
でも実は定石に反して絞り優先オートであっても問題なく操作できる。

この場面では適当なF値のままレリーズ半押しで出てきたSSが125だったとする。
これではあまりとろけないので、SSに着目してSS=8くらいになるようにシフト操作をすれば期待した効果が得られる。F値はどん詰まりになってないことだけを確認すればいいだけ。

多少乱暴ですが、仕組みさえわかってしまえば状況によって撮影モードを切替えるという必要もない。
それよりF値とSSの両方をしっかりと意識するということが重要になってくるね。
そうぢゃないと、たとえ絞り優先オートを使っていたとしても、意図しない手ブレや被写体ブレが発生したりして、後になってからSSが遅すぎたぁ~なんてことにつながってくる。

なお、機種によってはハイパーなんとかという機能でPからA(Av)、またはS(Tv)に動的に切り替わって優先オートにシームレスに移行出来る機種もある。
しかし、上で説明したように、ハイパーなんとかが付いてない機種であってもカメラマンの意識次第で同じように扱えるので全く心配は要らない。

「ぉ、それ何の機種かわかったぞ。w
その機種はISO感度優先オートとか絞り&SS優先オートっていう新しいモードもあるんだ。」

わぉ!凄いな、持ってもいない機種なのにやたら詳しいね。w

で、その機種ぢゃなくてもISO感度を明示して撮影モードをPにすれば感度優先オート、ISO感度をオートにして撮影モードをMにすれば絞り&SS優先オートとほぼ同じになる。
某社はそれらの組み合わせをダイヤル化して明示してきたということでしょう。


今回のポイントはPであっても完全カメラ任せでなく撮影時の意図を反映させて撮ることが出来るということと、A(Av)とS(Tv)も実はカメラマンの意識と関連付けられているだけで、操作と結果はPと大差ないということです。

※留意点
・ココでのダイヤル操作は露出補正とは異なります。
露出補正は露光量を変更しますが、シフト操作で露光量は変りません。

・機種によってはプログラムシフトが使えないものがあります。

・基本的にフィルムカメラではISO感度のAUTOは使えません。

・電子シャッターを使っている機種の一部はシャッタースピード無段階制御のものがあります。
★★コレは意外と知られていないので別記事で補足しましょう。

※画像の説明
ミノルタα9とコニカミノルタαSweetDigitalの撮影モードダイヤル。
α9の撮影モードはP、A、S、Mしかない超シンプルタイプ。

以前はこのダイヤルにシーン別アイコンがあったら入門機、無かったら中級機以上だと判断していたのですが、最近は中級クラスでもアイコンが用意されていることもあるようです。