話シリーズです。概ね実話に基づいていますが再構成しています。
タイトルはソフトフォーカスですが、メインテーマは画像処理です。
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タイトルはソフトフォーカスですが、メインテーマは画像処理です。
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「オレもソフトフォーカスしてみたいっす」
ぉ、興味の方向がアッチコッチだけど、最初はいろいろ試したくなるもんだよね。
ソフトフォーカスレンズを上手く使えば通常のレンズには無い描写が楽しめるのは確か。。。
ソフトフォーカスレンズを上手く使えば通常のレンズには無い描写が楽しめるのは確か。。。
しかしソフトフォーカスレンズは種類が少なく高描写が得られるものは超レア。
マウントによっては選択の幅がほとんど無いといってイイし簡単に入手できない事もある。
マウントによっては選択の幅がほとんど無いといってイイし簡単に入手できない事もある。
ソフトフォーカスレンズの安価な代替の方法として、ソフトフィルタやフォギーなどの特殊効果フィルタを使って擬似ソフト効果を享受するというのが常套手段なのだが、ソフト量の強弱をコントロールするのが困難だったりして、まぁやっぱり代替は代替なんだなっていう感じです。
そこで今日はデジタルカメラならではの、画像処理でもってソフトフォーカス化できる方法を教えます。
「パソコンで後から直すってことか?」
まぁそういうことです。
撮影自体は普通にすればいいし、後から思いついてソフト化するのも自由自在。
フィルムで撮ってた頃(今だってフィルム使ってますが)に比べるとその辺の加工は超簡単です。
フィルムで撮ってた頃(今だってフィルム使ってますが)に比べるとその辺の加工は超簡単です。
ぢゃあ早速行ってみましょうか・・・
(1)画像処理ソフトを起動(ココではAdobe/Photoshop-CS3)
(2)加工対象画像の読み込み
(3)16ビットモードに変換
(4)レイヤーを複写(新しいレイヤー名に前景とつけます)
(5)背景レイヤーにガウシアンぼかしを適用
(6)前景レイヤーのレイヤータイプをスクリーンにする
(7)前景レイヤーの不透明度を75%にする
(8)レイヤーの統合を行い、(3)の手順を逆に行って8ビットに戻す。
(2)加工対象画像の読み込み
(3)16ビットモードに変換
(4)レイヤーを複写(新しいレイヤー名に前景とつけます)
(5)背景レイヤーにガウシアンぼかしを適用
(6)前景レイヤーのレイヤータイプをスクリーンにする
(7)前景レイヤーの不透明度を75%にする
(8)レイヤーの統合を行い、(3)の手順を逆に行って8ビットに戻す。
以上です。更に詳細はこの記事の↓のほうで絵入りで説明しています。
(3)は画質を劣化させない為のおまじないです。
16ビットモードにすると調整ステップが256段階から65536段階に増えます。
この変換をしただけでは何も変りませんが、作業途中での丸めの耐性があります。
面倒だったら飛ばしてしまってキニシナイという手もあります。w
16ビットモードにすると調整ステップが256段階から65536段階に増えます。
この変換をしただけでは何も変りませんが、作業途中での丸めの耐性があります。
面倒だったら飛ばしてしまってキニシナイという手もあります。w
出来上がった絵は↓の通りで、ソフトフォーカスレンズとは似てるようで程遠いですがw、この絵を機材とライティングの工夫だけで撮れって言われても、アマチュアカメラマンのレベルでは到底出来ないくらいの効果があります。
作例(加工例)を2点挙げますが、いづれも最近アップした通常撮影のものですから、原版と比べてみるのも面白いでしょう。
「これってこないだのプロ用セミナーで覚えた技か??」
まだまだ。この辺はまだ基本操作です。
実はこないだのセミナーはもっと高度な内容でした。セミナーで教わった内容はまだ完全に噛み砕いていないので、ココで紹介するにはまだ早すぎます。知ったかぶっていい加減なことを書いてはいけませんからね。
実はこないだのセミナーはもっと高度な内容でした。セミナーで教わった内容はまだ完全に噛み砕いていないので、ココで紹介するにはまだ早すぎます。知ったかぶっていい加減なことを書いてはいけませんからね。
なお、画像処理のソフトは例としてPhotoshop-CS3を使いましたが、もっと前のバージョンでも大丈夫でしょうし、廉価版のPhotoshop-Elements3.0や、無料ソフトのGIMP2.2などでも同じようにできることを確認しています。※
※ElementsとGIMPでは16ビットモードの変換が見つかりませんでした。
おそらく未対応と思います。
おそらく未対応と思います。
「SILKYPIXは?」
それはダメ。SILKYは今でこそJPGファイルを扱えますが元来はRAW現像ソフト。
画像処理とはジャンルが違うソフトと見たほうがいい。
画像処理とはジャンルが違うソフトと見たほうがいい。
トリミングかけたり色味を補正したりするには画像の劣化は最小限なので使いやすい。
しかし使用範囲は原版を生かす範囲の調整に限られている。そういう為の専門的なソフトです。
複数の写真を合成したり原版を大きく崩すような加工は出来ないようになっている。
しかし使用範囲は原版を生かす範囲の調整に限られている。そういう為の専門的なソフトです。
複数の写真を合成したり原版を大きく崩すような加工は出来ないようになっている。
「でもフォトショップは高すぎっすよ」
人の話を良く聞けっ。w
安いPhotoshop-Elementsなら一万チョイで買えるし、タブレットかなんか買えばオマケでついてくるぢゃろ。
それもイヤだったらフリーソフトでもできるぞ。GIMPなら操作方法もフォトショップとかなり近い。
安いPhotoshop-Elementsなら一万チョイで買えるし、タブレットかなんか買えばオマケでついてくるぢゃろ。
それもイヤだったらフリーソフトでもできるぞ。GIMPなら操作方法もフォトショップとかなり近い。
あと、一応注意しておくけど、フォトコンテストとかに出す写真は加工しちゃダメですよ。
主催者ごとにレギュレーションがあると思うけど、基本は未加工が原則。
チョットでも直した場合はその内容をその旨申し出る必要がある。
主催者ごとにレギュレーションがあると思うけど、基本は未加工が原則。
チョットでも直した場合はその内容をその旨申し出る必要がある。
今日はこんなトコ。
いろいろ遊んでみちくり。
いろいろ遊んでみちくり。
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以下操作方法の詳細な説明と作例(加工例)。
以下操作方法の詳細な説明と作例(加工例)。
(1)(2)起動と読み込みぐらいは絵もいらんぢゃろて。
(3)メニューから「イメージ」→「モード」→「16ビット/チャンネル」を選択します。

(4)メニューから「レイヤー」→「レイヤーの複製」と辿って、新しいレイヤー名に「前景」と入力します。

次のステップで背景レイヤーに加工を加えますので、前景レイヤーは非表示にします。
前景レイヤーの非表示は前景レイヤーの目玉をクリックして目玉マークを消去します。


(4)メニューから「レイヤー」→「レイヤーの複製」と辿って、新しいレイヤー名に「前景」と入力します。

次のステップで背景レイヤーに加工を加えますので、前景レイヤーは非表示にします。
前景レイヤーの非表示は前景レイヤーの目玉をクリックして目玉マークを消去します。

(5)背景レイヤーが選択されていることを確認し、メニューから「フィルタ」→「ぼかし」→[ぼかし(ガウス)」と辿って背景レイヤーを大きくぼかします。
ここでのぼかし具合で最終作品への影響がかなりあります。ぼかし半径の目安は輪郭がしっかりわかるようでは全然足りないという感じで、色はわかるけど誰だか全然わからないとうくらい、遠慮なくぼかしてしまいましょう。

ここでのぼかし具合で最終作品への影響がかなりあります。ぼかし半径の目安は輪郭がしっかりわかるようでは全然足りないという感じで、色はわかるけど誰だか全然わからないとうくらい、遠慮なくぼかしてしまいましょう。

(6)(4)で非表示にした前景レイヤーを選択して消えている目玉を押して再表示します。
このときに画面に見えているのはボケた背景ではなくて初期状態の前景となっているはずです。
ここでレイヤータイプを「スクリーン」にすると前景と背景が混ざって明るくなるのと同時にエッジの柔らかい絵になっているはずです。

このときに画面に見えているのはボケた背景ではなくて初期状態の前景となっているはずです。
ここでレイヤータイプを「スクリーン」にすると前景と背景が混ざって明るくなるのと同時にエッジの柔らかい絵になっているはずです。

(7)前景の不透明度を下げると明るさも調整できます。ここでは75%にしてみました。
絵はひとつ↑のステップの中で説明されています。
絵はひとつ↑のステップの中で説明されています。
(8)メニューから「レイヤー」→「レイヤーの統合」と辿ってレイヤー化した絵を一枚にします。
それと(3)の手順で8ビットに戻すことも忘れないでください。
コレも特に絵はいらないでしょう。
それと(3)の手順で8ビットに戻すことも忘れないでください。
コレも特に絵はいらないでしょう。
(5)と(7)の設定を適当にやり直すことで絵の印象が変りますから、満足するまで適当に調整してみてください。
以下作例(加工例)です。分かりやすくするために結構強めに掛けてますが、もうすこしおとなしくするとか、その辺は好みに応じて好きなようにやってみてください。

(モデル すがはらなおこ@babaroa安城撮影会)

(モデル 植田早紀)