個人のキャリアへの意識が変化しており、個
人が自分自身で責任を持ちつみあげていくこ
とが必要になってきた。
一方、企業が金銭面での処遇を改善しても、
意欲、士気、モチベーションは上がらず、将
来有望な人材ほど成長できる場・機会を求め
て退職してしまう可能性が高いともいわれて
いる。
現代では数十年前からアメリカでは一般的で
あった、
大いなる転職社会が日本でも一般的になって
きた、と感ずる。
従って、高い能力を身に着けたものは自分の
能力と待遇が引き合わない場合には会社に留
まる必要を感じない可能性がある。
待遇は賃金のみに限らない。
ましてやモチベーションが上がる環境を整え
る必要が高いとすると、個人のニーズをしっ
かり把握しなければ欲求は満たせないであろ
う。
会社の上層部や上司のキャッチ能力の向上が
望めないとすると、誰かが代替する必要があ
る。
これが「セルフキャリアドック」の起点だろ
うと考える。
特に中小企業で、この意味での「セルフキャ
リアドック」の必要性が高まっていく可能性
が大きいであろう。
しかし、これには人材交流のシステム化を「
セルフキャリアドック」の普及の前に実現す
べきなことをしっかり認識する必要が高い。
中小企業が自社になかなか個人の希望するキ
ャリア形成の部署を設けずらいのは当然だ。
であるならば、行政の努力で企業間の人材移
動のシステムを作り、交流を促進すべきでは
なかろうか。