リンダ・グラットンのワークシフトより。
ジャーナリストのトーマス・フリードマン
は著書「フラット化する世界」で、世界は
フラットになりつつあると主張したが、む
しろ世界は凸凹になっていくとトロント大
学のリチャード・フロリダは著書「クリエ
イティブ都市論」で反論しているという。
その著書の中で、未来の世界では、これま
での先進国と後進国の色分けとは関係なく
、世界のあらゆる地域に貧困層が出現する。
引く手あまたの人材が続々と一部の地域に
引き寄せられる反面、グローバルな人材市
場に加わる専門技能や能力のない人たちは
、経済成長から取り残された土地に縛られ
る。
リチャード・フロリダが描く未来の世界で
は、才能と専門技術に恵まれている人達が
出身地を離れて、クリエイティブクラスタ
ーや成長途上にある巨大生産拠点(メキシ
コのグアダラハラや中国の上海、フィリピ
ンなど)に移り住む一方で、この数十年に
鉄鋼産業や自動車産業を襲ったような過酷
な競争と淘汰の時代が世界中のメガシティ
に訪れる。
先進国の都市の多くが大きな打撃をこうむ
るだろう(例えば、デトロイトの人口の3
0%は,フードスタンプを受給している)
と先進国の都市の暗い未来が語られている。
これは、AIやIoTの進化に伴い日本でも起
こりうることなのだ。
才能と専門技術を磨き上げ、そのことを共
有するシステムの開発は喫緊の課題といえ
る。
そして、貧困層へのセイフティネットの創
出もまた喫緊の課題である。