リンダ・グラットンのワークシフトより。
ジャーナリストのトーマス・フリードマン
は著書「フラット化する世界」で、世界は
フラットになりつつあると主張したが、む
しろ世界は凸凹になっていくとトロント大
学のリチャード・フロリダは著書「クリエ
イティブ都市論」で反論しているという。
その著書の中で、未来の世界では、これま
での先進国と後進国の色分けとは関係なく
、世界のあらゆる地域に貧困層が出現する。
引く手あまたの人材が続々と一部の地域に
引き寄せられる反面、グローバルな人材市
場に加わる専門技能や能力のない人たちは
、経済成長から取り残された土地に縛られ
る。
その例証として、メガシティ(ムンバイや
カイロ、リオデジャネイロ)の貧困地区が
あげられている。
メガシティには、膨大な人口が集中してい
るが、住民のすべての生活を支えるのに十
分な経済活動が存在しない。
その結果、成長を続けるグローバル経済か
ら切り離される一方のスラム地区が出現し
始めている、という。
つまり、高能力の人間と時代に取り残され
た人間の格差が同一の地区で存在する傾向
に拍車がかかっていくということであろう。