ナラティブアプローチの決め手 | キャリア・カウンセラー札幌のブログ

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キャリア・カウンセラー札幌の活動内容やキャリア・カウンセラーとしての雑感を記載しています。

ナラティブアプローチでは、語り手の物語を

しっかり傾聴し、そのこだわりを解き、問題

の影響を客観的に考え、別の見方ができるよ

うにするような方法を取ります。

 

いかに、そのアプローチの決め手ともいえる

2つを紹介します。

 

・ユニーク(例外的)な結果を見つける

聞き手が質問をし、語り手が何度も語るうち

に、全体から見て本人がこだわっているスト

ーリーとは異なる部分が出てくることがあり

ます。

聞き手はそのユニーク(例外的)な部分を発

見し、反省的質問を重ねたり、聞き出したり

して、ストーリーを補強していきます。

語り手「そういえば、この間プロジェクトで

は私の意見を採用してくれました。」

聞き手「いつも貴方の意見が否定されるわけ

ではないのですね。」

 

・オルタナティブ・ストーリーを構築してい

 く

オルタナティブとは代替を意味します。

発見された例外的なストーリーをもとに、新

しい意味づけを行い、本人がこだわっている

ものに変わる新たなストーリーを一緒につく

っていきます。

語り手「上司にしかられることが多い。しか

し、失敗した時に、次にどうしたらよいか教

えてくれていた。自分を嫌って叱っていたの

ではなく、心配して次に活かせるように注意

してくれていたのかもしれません。」

 

上記のようなやり方は、認知康応療法の誤っ

た認知(推論の誤り)を正すというものとも

近似していそうです。

いずれにしても、十分な傾聴に加えて本人の

ネガコレ的なこだわりを解き、新たな発見に

導くという感じなのだと思います。