キャリア・アンカーの8つのタイプ別のエピ
ソードの一例。
専門能力・職人 テクニカル/ファンクショナ
ル・コンピタンスの例 その2。
ここまでの話であればキャリア・アンカーの
専門コンピタンスの実現例でよかったのだが。
ところが入社して数ケ月で退職したとの連絡
が突然入った。
聞くと、入社時の約束だった開発の仕事より
は新規事業立ち上げに仕事の比重があり、事
業展開のための商品仕入れ先との交渉やチェ
ーン内の販売実験店舗との交渉など、まるで
営業のような仕事で自分には荷が重いと感じ
やめてしまった、とのことだった。
その後、元来、生真面目で積極的な人だった
ため、退職のショックからもすぐに立ち直り
就職活動を継続した。
転居し東京での就活となり担当を離れたが、
2月後くらいにうれしい報告の電話を受けた。
頻繁に情報入手を行い、その中にある有名店
の商品開発、管理の仕事を見つけて、すぐに
応募したとのこと。
数回の面接の後、またも見事に合格。
僕も知っている有名店の料理は食べたことは
なかったが類似の店には足を運んだことがあ
り、今度は仕事も経験が活かせそうな内容だ
ったので大いに祝福したことを今でも思い出
す。
まさにキャリア・アンカーのテクニカル/ファ
ンクショナル・コンピタンスの例であり、専
門がこの人のアンカーであることを証明する
事例だったと感じている。
このように人は、キャリア・アンカーに拠っ
て行動するものであろう。