キャリア・アンカー Ⅲ | キャリア・カウンセラー札幌のブログ

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キャリア・カウンセラー札幌の活動内容やキャリア・カウンセラーとしての雑感を記載しています。

昔、職業訓練の学校で就職支援のセミナーの

講師をよくやっていた。

自己分析の時間にエゴグラムやキャリア・ア

ンカーを実施することが多かった。

特にキャリア・アンカーは訓練生の方々に評

判が良かった。

テストの結果の説明の時に8つのタイプの詳

しい内容を説明して自分の該当する2つのタ

イプに注目するように促した。

そしてタイプ別の典型的な人物のエピソード

を話して理解できやすいようにしていた。

そのタイプ別のエピソードのいくつかを以降

、数回に分けて記してみる。

これらのタイプが実際にどのようなものなの

かの理解促進につながれば幸いだ。

キャリア・アンカーの8つのタイプ別のエピ

ソードの一例。

専門能力・職人 テクニカル/ファンクショ

ナル・コンピタンスの例だ。

その人はある中堅の食品会社の40代後半の

研究所の所長だった人。

ある時、企業業績が振るわなくなったのでリ

ストラ対象になった彼を担当することになっ

た。

彼は某有名大学の修士課程を卒業しすぐに食

品会社に入社し学校時代の栄養学の知識を活

かし研究職として勤務し順調に昇進し4,5

年前からは研究所長として5,6人の研究所

員を管理してきた。

早期退職優遇制度に応募して退職し直後から

支援することになった。

退職後の希望は年齢のハンデをよく理解され

ていて、そう高いものではなかった。

ただ自分の専門知識を活かせる研究職や商品

開発を希望していた。

そして、管理職指向はあまり強くなかった。

自主的にある職業紹介サイトに登録するなど

積極性のある活動的な人で、どちらかといえ

ば地場での就職よりは全国区の就職先を望ん

でいた。

ある時、そのサイトからこんな求人情報がき

た。

衣料小売りのチェーンの求人で新規事業の商

品開発担当の求人であった。

希望の年収よりは少し少なかったが、事業拡

大の折には昇給も約束できるとのことで数回

面接し見事、内定した。