この時期特有の状況と留意点について以下に
記す。
まず、12月20日~1月15日には冬休み、
休み明けの1月20日までには試験、2月初
めに春休み開始、3月初旬に卒業式と登校の
日数が極端に少ないのが特徴だ。
実質的な登校期間は1月下旬の10日間程度
となる。
この10日間の有効活用も重要であるが、冬
休み、春休みの休校期間中に如何に生徒を登
校させ、就職活動を持続するかが各校におけ
る最大の課題、といえよう。
夏休みの「就職活動準備」の有無が解禁後の
成否に大きく作用するの同様にこの12月
20日~3月初旬が最終的な内定率を20%
上げるか低迷したままで終了するか、を決定
するのでは、と考える。
成功した高校の特徴は充分な「面接練習」時
間の確保と進路指導部と3学年の教員団の協
力による生徒の興味・関心や適性に一致する
企業案件の選択と「マッチング」が可能な体
制整備ができていることであろう。
また、年間スケジュールを綿密に作成し、そ
の管理を徹底することも重要な課題だ。
では、終盤での「進路相談員」の活動内容と
は、どのようなものであろうか。
このような状況や留意事項をふまえて「進路
相談員」は何を推進すべきか、を考えて見た
い。
まず、進路指導部と連携し、未就職の生徒の
休み期間中の登校を義務づけることが必要で
ある。
次に同じく連携し、求人情報を検討しながら
生徒への紹介を行う。(学校が適切に実施し
ている場合は不必要ではあるが)
また、「面談」や具体的な応募企業決定済み
の生徒への「面接練習」を波状的に繰り返
すことは必ず必要となることは間違いない。
こうした、基本的な努力の継続、持続には
不可欠だ。
上記の対策の実施校と未実施校との格差は、
大きく、この時点での(人生の出発点での)
教師の努力格差によるキャリア選択の差異
の生徒一人一人への影響は限りなく大きい。
これは、進路相談員と進路指導部の教師の
共通の課題である。
この自覚なくしては、真のキャリア教育の
定着は不可能であろう。