公的支援の場では誤った平等主義が常識にな
っていることがある。
それは、相談者のクレームを懼れるあまりに
どんな要求でも受け入れてしまう傾向が否め
ないことだ。
例えば、たまに自分が応募したいものには同
時に10数社に応募する若者がいる。
大概は準備に不足があり成功しない。
それは職業理解が不足したり企業研究が不足
しがちだからだ。
自分の強みが全ての相手に通用するとは限ら
ないからだ。
このことは、少し考えれば分かる就活の常識
のようなものだ。
そして、この応募する職種ごとの職業理解や
企業ごとの企業研究が不可欠であることをし
っかり教えることは就活の成功の必要条件と
もいえる。
しかし、クレームを懼れ安易に紹介行為をし
て難を逃れようとする担当者が多いのも事実
だ。
この状況の中で、紹介件数は必要数を大きく
上回り、実際には成功確率の低いものが企業
に提供される。
かくして中身の空疎な紹介行為が横行しがち
だ。
それは、就活に必要な多くの「理解」を若者
に伝えるという「手間」を惜しみ、表面的に
安易な要求に妥協的に応えるという習慣が日
常化しているからに過ぎない。
間違った平等主義が、就活の成功の必要条件
を満たさない「弱者」を蔓延させていること
に早く気付くべきだ。