就職率が上がったからと言って、それが全て
完璧なものとは思わないほうが良い。
問題は、その内容なのだから。
分かると思うが、正社員や長期雇用の比率、
雇用条件の希望との一致度、そもそも満足で
きる職種での仕事をしているか等々の面で就
業者が納得しつつ仕事をしているかが本当の
問題なのだ。
また、最近のデータでは大学、高校ともに3
年以内の離職率が上がりつつある模様だ。
この「7、5、3」ともいわれた離職率の高
さは雇用状況と人手不足の2つの要素による
売り手市場への変化で改善され続けたが直近
の2,3年のデータでは少しづつ上昇した。
ここ数年の経済の好況の下での離職率の上昇
は問題だ。
ここの根本的な解決に欠かせないのは、学生
の真の希望を捉え、中長期でのキャリア開発
計画をともに作る能力=キャリアカウンセリ
ングの能力に他ならない。
従って、このことに関与する立場のカウンセ
ラーは「お手軽マッチンガー」としての仕事
や教唆し指導するだけのイージーな仕事をこ
なしていればいいという訳はないのだ。
真剣に学生と対話し傾聴し、豊富な職業知識
からくる適切なマッチングを行い、中長期の
キャリア開発をも指導できる能力の具備が必
要であり、そのためには日々の自己研鑽が不
可欠であることに最低限、気づいている必要
がある。