政府は成長戦略の一環として、不況時に従業
員の雇用を守る企業に出す「雇用調整助成金」
を減らし、転職を促す労働移動支援助成金を
14年度から大幅に拡充。
リストラに遭った労働者を雇い入れて職業訓
練をする企業に1人1時間あたり800~1
100円の助成金を出す「人材育成支援コー
ス」を新たに設けた。
政府は14~17年度の4年間に、同コース
の予算として計約473億円を計上したが、
2017年9月末までの3年半で、この助成
金を活用して職業訓練を受けた再就職者は1
19人、支給総額は3531万円にとどまっ
た。
その後、助成金の予算規模を10億程度のも
のに改善したが、結果は予算の完全遂行に程
遠いもので終了した。
大幅な目論見違いの例であり、有ってはなら
ないことだ。
この、見当違いな予算が他に転用されていれ
ば、相当なことが可能だったと思われる。