組織の原点は個人だ。
個人の成長が組織を支えていることには、今
も昔も変わりはない。
そこで、企業にとって重要なのはHRMやダ
イバーシティマネージメントなどの人事諸政
策とともにキャリア開発なのではなかろうか。
キャリア開発は個人の問題であるとともに企
業にとっての大きな課題でもある。
例えば、大手の企業にとって配置転換などに
より、個人のキャリア上の希望を叶えること
は比較的容易であろう。
それだけの多くの部署を抱えており部署間の
移動も容易だからだ。
事務系の仕事が希望の現業職や営業などから
部署移動で希望の職場である管理、総務など
の職種に変わり、そちらで自身の希望に沿っ
た内的キャリアも満たす仕事の遂行も容易で
あろう。
しかし、世に多くの人員を要する中小企業で
は、如何なものか。
自社内で個人の希望をかなえる部署を持たな
い可能性の高い、中小企業のキャリア開発は
様々なシステムの構築抜きには現実的に進ま
ない可能性が高い。
したがって、人材の企業間の互換や人材登録
と選別などのシステム化の早期開発が必要な
のではなかろうか。
これは、現状進展している個人の職務能力の
可視化、評価システムの開発と同時に進めな
ければならないように思われる。