小、中、高等学校のキャリア教育において身
につけさせる力は人間関係形成能力、情報活
用能力、将来設計能力、意志決定能力といわ
れている。
しかし、これでは抽象的な到達目標が示され
ているに過ぎず、どういうプロセスや手法で
この能力に到達するかは判明しない。
これよりは、具体的な自己理解の手法やアセ
スメントの行使、職業理解の方法の伝授によ
り基本的な職業選択の道筋を各個人につけさ
せるような指導が必要ではなかろうか。
従って、自分を知ることがキャリアを形成す
る第一歩になる。自分の大事にしていること、
好きなこと、得意なことから自分に合った仕
事を探し出す。
そのためには、職業の体系や種類や適性、取
得が必要な資格、簡単な職業体験等々が教育
されなければならない。
こうして、自分の職業適性を把握した上で多
様な職業の選択肢を知りながらの職業選択が
可能になる。
そして、自分のいる環境を考え合わせたうえ
で自分らしい働き方を考えてゆく。
これが最低限のキャリア教育に必要なことで
あろう。